小説「新・人間革命」大道 49 2015年4月8日
東北の歌「青葉の誓い」の一番の歌詞が発表されると、創価女子会館に、大歓声があがり、拍手が鳴りやまなかった。
参加者が、この歌を地元に持ち帰って伝えるために、再度、歌詞が読み上げられた。
皆、それを、懸命に書き取っていった。
その時、二番の歌詞が届き、発表された。
「二、風雪越えし 我等こそ
地涌の正義の 旗頭
今堂々の 陣列は
使命の旗を 高らかに
ああ東北の 歓喜の友々よ」
そして、二番の歌詞を書き取っているうちに、今度は、三番の歌詞が届いたのだ。
「三、おお新生の 道広く
王者の鼓動は 雄渾に
三世の光と ひらかなん
これぞ元初の 太陽と
ああ東北の 凱歌の人々よ」
さらに、ほどなく譜面が届いた。
東北女子部長の大池憲枝は、立ち上がると、感無量の面持ちで呼びかけた。
「山本先生は、『東北の歌』の歌詞も曲も作ってくださいました。私たちは、今日、この『青葉の誓い』を、しっかりと練習して覚え、各県に戻っていきましょう!」
はつらつとした歌声が響いた。
若い女性たちは、流行にも敏感であり、社会の最も新しい空気を呼吸している。
その彼女たちの感覚が、次代をつくっていく。つまり、現在の女子部の姿は、そのまま未来の創価学会を映し出しているといってよい。
したがって、女子部が自信をもって先頭に立ち、誇りをもって創価学会を語れる、新しい時代の流れを開きたかったのである。