【第88回】 常勝の方程式に学べ  (2016.1.20)

一切の根本は強き祈りから
 日蓮大聖人は、「法華経の行者の祈る祈りは響《ひびき》の音に応ずるが如し・影の体にそえ《添》るがごとし」(御書1347㌻)と仰せである。
 新たな戦いを始めるには、まず祈ることだ。
 状況が厳しいと嘆く前に、まず祈ることだ。
 自分には力がないなどと、卑下することはない。題目三唱も、朗々と唱えれば、滾々と勇気が湧いてくる。力が漲ってくるではないか。
 60年前、あの「大阪の戦い」に臨んで、私は「一人でも多く、このたびの大法興隆の戦列に加わって味方となること」を祈った。
 わが関西の同志は、この私の一念と心を合わせ、祈って、動いて「〝まさか〟が実現」と驚かれる栄光の歴史を残してくれた。
 我らは、「広宣流布」「立正安国」という最高の目的へ、最高の祈りから出発するのだ。
 
拡大の突破口は最前線にあり
 「自らが動け! 一番、苦労している最前線の尊き同志を励ませ!」──これが、わが恩師・戸田城聖先生の一貫した御指導であった。
 この師の叫びのままに、私は青年らしく、大坂中を駆け巡った。一人また一人と会い、語り、誠実に励ましていった。そこから突破口を開き、波動を起こしていったのである。
 リーダーが動いた分、勇気は広がる。
 リーダーが尽くした分、人材は育つ
 リーダーが心と心を結んだ分、団結は強まり、地涌スクラムが築かれるのだ。
 
今日を負けるな、明日《あす》も勝て!
 「命已《すで》に一念にすぎざれば仏は一念随喜の功徳と説き給へり」(同466㌻)と説かれる。
 大事なのは今の一念であり、今この時だ。これまでがどうか、ではなく、これからをどうするかだ。未来は、いくらでも変えられる。
 ゆえに、朝の勤行・唱題から出発して、今日一日を戦いきることだ。壁が立ちはだかっても、「当たって砕けろ」の心意気で、思い切って挑むことだ。若いのだ。失敗しても前を向いて、明日《あす》また挑戦すればよい。
 たくましく、朗らかな「負けじ魂」の一日一日が、自分自身を不敗にする。
 わが後継の青年よ、常勝の青春を進め!