【第8回】 人材の光を! 新風を起こせ (20107.4.7)

あふれる春の光の中、武蔵野(むさしの)の天地を一路(いちろ)、わが創価学園へ走った(4月5日)。
思えば、1960年のこの日も通った思い出深き道のりだ。会長就任の直前、学園の建設用地の視察(しさつ)に妻と訪れたのである。
57星霜(せいそう)を経て、かつての雑木林には、仰ぎ見る英知の大城が聳(そび)え立っている。
今や世界の教育界も注目する大発展を、学園首脳と喜び合った。
始業式の前日だったが、クラブ活動や新入生の歓迎の準備等に当たる学園生が、はつらつと躍動する息吹(いぶき)がうれしかった。
学園創立から50周年。関西校の大発展も目覚(めざ)ましい。
札幌創価幼稚園をはじめ香港、シンガポール、マレーシア、ブラジル、韓国の姉妹校でも素晴らしい創価世界市民が育まれている。
「教育の勝利」こそが、「人類の永遠の勝利」と叫ばれた牧口先生、戸田先生の会心の笑顔が浮かぶ。
創価教育を支えていただいている全ての方々への感謝は尽(つ)きない。そして、学園を志願してくれた友も皆、創価同窓なりと、日々、祈りを捧(ささ)げている。
 
満開の桜の立川文化会館にも、久方(ひさかた)ぶりに足を運んだ。
40年前に誕生してより、新たな“本陣”とも定めて指揮(しき)を執(と)った会館である。
 一人を大切に! 一人を幸せに! 一人を師子に!
反転攻勢の新時代は、この法城から開かれたのだ。
忘れ得ぬ歴史を刻(きざ)んだ「元初の間」で勤行し、今、勇(いさ)んで広布に走る総東京をはじめ、全同志の福徳と大勝利を真剣に念じた。
記念展示室では、第2総東京の懐(なつ)かしい広布の共戦譜を見つめ、あの友この家族の近況も伺(うかが)いつつ、誉れの宝土に題目を送った。
 
4月2日、恩師の祥月命日は、「第2総東京の日」でもある。その意義は深い。
「よき弟子をもつときんば師弟・仏果にいたり」(御書900ページ)
正義の魂魄(こんぱく)を留(とど)めたる、第2総東京の大地から、創価後継の「よき弟子」が未来永遠に躍り出ていくことを私は大確信してやまない。
 
人材は試練(しれん)の中で育つ。
戸田先生は言われた。
「皆、地涌の菩薩として自(みずか)ら願って、あえて厳しい苦難に挑(いど)むのだ。なぜか。堂々と戦い勝って、あとに続く人々に限りない希望と勇気を贈るためである」と。
さあ、人材の光を社会に放ちゆこう! 希望と勇気の新風を起こしゆくのだ。 【第7回】 いざ爛漫と創価桜の道を (2017.3.27)
 
師弟誓願の3月から「4・2」「5・3」へ、我ら創価は勝利のリズムで進む。総本部の青年桜も開花し、各地から集われる尊き友が笑顔で仰ぐ季節となった。
年々歳々、「冬は必ず春となる」との希望の劇を宝友と飾りながら、恩師・戸田城聖先生の祥月命日(しょうめいにち)を迎えられることに感無量である。
アメリカSGIの初代から第4代まで歴代の婦人部長・書記長たちも、仲睦(なかむつ)まじく来日された。世界広布の道なき道を、共々に開いてくれたパイオニアである。
妻と一緒に懐(なつ)かしい再会をすることができた(25日、戸田記念国際会館で)。
皆、健康長寿と幸福和楽の実証を示しながら、姉妹のように、母娘のように、麗(うるわ)しく後輩を慈(いつく)しみ、人材の流れを築いてくれている。
アメリカは大勝利します!」との若々しい心意気が、何より嬉しかった。
全世界に輝き広がる創価家族の功徳満開の晴れ姿を、恩師もどれほどお喜びくださるであろうか。
 
日蓮大聖人は門下の先駆(せんく)の功労(こうろう)を讃(たた)えられ、「国中の諸人(しょにん)・一人・二人・乃至千万億の人・題目を唱うるならば存外(ぞんがい)に功徳身(み)にあつまらせ給うべし」(御書1241ページ)と仰せになられた。
法のため、友のため、社会のため、苦難に怯(ひる)まず、広布に生き抜く福運は無量だ。時とともに、いやまし光る。
学会活動には、何一つとして無駄(むだ)はない。あらゆる苦労が、最極の「今生人界(こんじょうにんかい)の思出(おもいで)」となり、自身と一家眷属(けんぞく)の「人間革命」の力となる。さらには愛する地域と国土の「立正安国」へとつながっていくのだ。
 
法華経には「日月(にちがつ)の光明(こうみょう)の 能(よ)く諸(もろもろ)の幽冥(めみょう)を除くが如く 斯(こ)の人は世間に行じて 能く衆生の闇(やみ)を滅(めっ)し」(法華経575ページ)と。
苦悩の絶えない社会にあって、生命尊厳の大哲学を持ち、希望と勇気の光を送りゆく地涌の友の使命は、いかに大きく誇り高いか。
“どうすれば組織が盛り上がるか”と悩む青年を、私は励ましたことがある。
――君自身が燃えていればいいんだよ。一人の信心が、一人の成仏が、最後には全てを変えるんだから、と。
一人から一切は始まる。自分が太陽となれば、いかなる闇も消え去るのだ。
今の祈りと行動が種となって、必ず勝利の花を咲かせる。生き生きと友情と仏縁を広げ、いざ爛漫(らんまん)と創価桜の道を開きゆこう!