【第2回】 対話の花を地域に世界に 2019年1月15日

年頭から全国各地、元気いっぱい、勢いを増して前進している様子を、何よりうれしく聞いている。
思えば、あのトインビー博士は、2年越しの語らいの最後に、40歳ほど若い私の手を強く握り締め、未来を開く「平和への対話」を託してくださった。
博士の声が胸に響く。
──ミスター池田が主張し、実践してきた「中道」にこそ、これからの人類の進むべき道があります。
人類全体を結束させるために、さらに世界中に対話を広げていってください──と。
「中道」とは、変転してやまない現実世界の真っ只中で、大宇宙を貫く根本の法則に則って、「人間主義の正道」「生命尊厳の大道」を選び取り、果敢に価値創造していく智慧である。
創価の我らのこの智慧こそが、いよいよ混迷の世を照らし晴らす時代に入っている。
異体同心で支え合い、励まし合い、護り合いながら、地域と日本の繁栄のため、
世界の平和のため、人類の未来のため、断固として一つ一つ勝ち切っていこう!
 
1954年(昭和29年)3月30日、戸田先生より私は青年部の室長の任命を受けた。
この日の日記に、私は記した。一段、一段、学会の中核となって、広布の推進をせねばならぬ。妙法の流布をいたす。これ使命なり──と。
そして、揺れ動く時代を見つめつつ、御書の一節を書き留めた。
「結句は勝負を決せざらん外は此の災難止み難かるべし」(998ページ)
社会の安穏なくして、民衆の安堵はない。自他共の幸福と平和へ、青年が先頭に立って、勇敢に行動に打って出る。
このたゆまぬ挑戦にこそ、若き命の「人間革命」があり、「宿命転換」の勝利がある。
それが、そのまま「立正安国」の勝利へ連動していくのだ。
今、わが後継の友が、日本中、世界中で、それぞれの地域の“青年室長”の決意で正義の連帯を築きゆく姿は何と誇らしいことか。
 
青年部の室長として、私が心肝に染めた御聖訓を、不二の愛弟子に贈りたい。
「但偏に思い切るべし」「今まで生きて有りつるは此の事にあはん為なりけり、此れこそ宇治川を渡せし所よ・是こそ勢多を渡せし所よ・名を揚るか名をくだすかなり」「釈迦・多宝・十方の仏・来集して我が身に入りかはり我を助け給へと観念せさせ給うべし」(御書1451ページ)と。
皆、法華経に説かれる「師子奮迅之力」を色心に漲らせ、病魔など吹き飛ばして指揮を執ってくれ給え!
各地の宝の全同志に届けと、私と妻も強盛に題目を送っていきます。
さあ、楽しく戦おう!