きょうの聖教新聞  2008・1・24

★名字の言

東京富士美術館の開館25周年を記念する「国立ロシア美術館展」が開幕した。開館20周年展「第九の怒涛展」に続く、国立ロシア美術館の至宝との出会いである

▼忘れてはならないことがある。それは、この珠玉の作品群を見ることができるのは、ナチスから芸術を守った人々のおかげ、ということだ。第2次世界大戦中、同美術館のあるサンクトペテルブルク(当時レニングラード)は、ナチスに900日も包囲され、徹低的に攻撃された

▼1万を超える建物が破壊され、100万人以上が殺された。そのなか、「絵画はウラル山脈の麓の都市へ疎開させ、彫刻作品は美術館の庭の地下に埋めたのです。幸いなことに、美術品は無傷でした。建物も壊滅的打撃は免れました」とペトロヴァ副館長

東京富士美術館創立者・池田名誉会長は、「モナ・リザ」をはじめフランス・ルーブル美術館の名品をナチスから守り抜いた美術史家ルネ・ユイグ氏の闘争を通し、「『芸術を守る』ことは、『人間の証を守る』ことであり、『平和の光を守る』こと」と力説する

▼今月27日は、ナチスレニングラード包囲が終わった日(1944年)。美術品を守り通したロシアの人々に思いを馳せ、平和の光である“美の使節”を歓迎したい。( 川 )

★国立ロシア美術館展が開幕
 東京富士美術館の開館25周年記念展
 日本初公開の至宝! きょうから一般公開 来賓350人が出席し特別鑑賞会

★わが友に贈る
 近隣を大切に。
 こまやかに
 心を尽くして
 完璧に手を打て!
 小事の中に大事あり。