きょうの聖教新聞  2009・9・14

★名字の言

▼作家・吉川栄治は、小説『宮本武蔵』の中で綴った。「波騒は世の常である。波にまかせて、泳ぎ上手に、雑魚は歌い雑魚は躍る。けれど、誰か知ろう、百尺下の水の心を。水のふかさを」

▼池田名誉会長はかつて、宮本武蔵について「そのめざす精進の果ては、世にもてはやされることではなく、世間に生き、しかも、世間の波騒を超えて永遠を友とする境涯であった」と評した

▼長い人生の途上では、不本意な結果に遭うこともある。だからと言って、すべてを失ったと思うことは、一たび戦いに勝てばすべてが手に入ると考えることと同様に早計だろう。「百尺下の水の心」を不断に感じとりながらの戦いの中で得たもの。それは「世間の波騒」などが到底及ばない自身の宝として、光り輝いているはずだ

歴史学者・トインビー博士は、新聞の見出しの材料となる出来事は「人生の流れの表面に浮遊している」ものと断じ、究極において歴史をつくるものは「水底のゆるやかな動き」であると訴えた(『試練に立つ文明』)

▼水底は目に見えないが、どんな時流にも揺らぐことのない潮流が広がっている。自他共の幸福を願う創価の対話運動は、間違いなく人の心を結び、新たな時代を開く水底の動きである。( 弘 )

★中国国家京劇院 新作「水滸伝」を公演
 民音  10~12月
 中国建国60周年祈念 全国33都市で

★わが友に贈る
 にぎやかな
 庶民の語らいこそ
 発展の力だ!
 我らは永遠に
 民衆とともに勝つ!

★今週のことば
 さあ 創立80周年へ
 座談会から出発だ! 
 元気いっぱいの声で
 明るく希望の対話を!
 異体同心のスクラム固く。