きょうの聖教新聞  2009・10・20

★名字の言

夏目漱石は代表作『こころ』で、揺れ動く人間の心を綴った。「人間は誰でもいざという間際に悪人になる」との話を聞いて、押し黙った青年に、登場人物の先生が言った。「君の気分だって、私の返事一つですぐ変わるじゃないか」と

▼人の心ほど、移ろいやすいものはない。だが、逆に言えば、人の心ほど、可能性を秘めたものもない。仏法では、一日に億万の念慮が刻々と変化すると説く。変転きわまりない心の動きを善の方向へ向け、幸福の道を歩むための哲学である

▼イタリアで活躍する、バイオリン修復家のドキュメンタリー番組が先日、テレビで放送された。39歳、京都出身の学会っ子。ぜんそく発作と闘い、貧しいなか新聞配達をしながら、音楽の勉強を続けた。やがて、体も丈夫になり、今や、世界有数の修復家に成長した

▼番組で、彼は「僕は、貧乏に生まれて良かった。環境に恵まれなかったから、頑張ることができた」と。その言葉に「だいぶ成長したねぇ」と笑う母親。多くの苦難に立ち向かい、乗り越え、心の広さ、強さが、画面から伝わってきた

▼人生は心ひとつで自在に変えていける。自分自身の心を、より強く、たくましく磨くことができるー私たちの信仰の偉大さである。 ( 立 )

アメリカ・エマソン協会ワイダー前会長とSGI会長 対談 「母への讃歌 詩心と女性の時代を語る」
 月刊誌 「パンプキン」 11月号で連載スタート

★わが友に贈る
 決意即実行が
 勝利の方程式
 信心とは行動だ。
 スピード感ある
 実践の人の大功徳!