きょうの聖教新聞  2010・2・18

★名字の言

▼ある家に下宿している学生がキャッチボールをしていた。その姿を見た家の主が言った。「君、命がけでやり給え!」。『宮本武蔵』等の作品で知られる吉川英治氏である

▼氏の長男で、吉川英治記念館館長の吉川英明さんが、本紙のトーク21で紹介したエピソード。「大袈裟に言えば大袈裟ですが、父は、何事にも全身全霊で取り組め、と言いたかったのでしょう」。生きる姿勢は大切である

▼英治氏は、宮本武蔵を「今日忘れられている神経を持っている人間」と語っている。今の人々には「自分を信じ、人を信じ、自分の仕事を信じ、自分の今日の生活を信じて行くというような信念」が弱い。わが道を真っすぐに進む武蔵を描くことで「ぼくらの神経が覚める」と(『吉川栄治 その人と文学』)

▼70年以上前の警句だが、現代にも通じる。自分の力を信じ、自分で引き出すことは簡単なようで最も至難。が、その努力を続けてこそ、初めて自分を確立することができる。また、自分を信じることができるから、人の素晴らしさを信じることができる

▼「『武蔵の道』は『自己完成の道』」と池田名誉会長。「今」を真剣に生き抜くなかに、人間革命のドラマは生まれる。「ただ心こそ大切なれ」(御書1192ページ)である。 ( 川 )

★中国・仲愷農業工程学院が設立
 廖承志・池田大作研究センター

★わが友に贈る
 「断じて勝つ!」と
 決めた者が勝つ。
 最後の最後まで
 闘い続けた者が勝つ。
 不屈の挑戦王たれ!