2010-02-20から1日間の記事一覧

小説「新・人間革命」  2月18日 学光19

「こっちにおいでよ」 山本伸一は、校舎に向かって右側のブロンズ像の前に通教生の代表たちを呼んだ。鍛冶職人と天使の像で、その台座には、「労苦と使命の中にのみ 人生の価値は生まれる」との、伸一の言葉が刻まれている。 働き学ぶ、通教生への指針として…

小説「新・人間革命」  2月17日 学光18

山本伸一は、話を続けた。 「皆さんのことは、学長や通信教育部の部長から、つぶさに話を聞いております。 私は、通信教育の皆さん方に、ひとしお大きな期待を寄せております。 通信教育は、創価教育の父・牧口先生の一つの理想であり、皆さんこそ、その体現…

小説「新・人間革命」  2月16日 学光17

山本伸一は、八月十七日、創価大学で行われた、婦人部の結成二十五周年を祝う集いに出席した。通信教育部の夏期スクーリング三日目のことである。 彼は、会場の中央体育館に向かう途中、何人もの通教生の姿を目にした。 側にいた幹部に語った。 「スクーリン…

小説「新・人間革命」  2月15日 学光16

通信教育部の授業を担当するのは、通学課程同様、学長をはじめ、学部長、教授などの、優れた教師陣である。その教員たちを驚嘆させたのは、通教生の真剣な受講態度であった。 なかには、教員よりも年上の学生もいる。その人たちが、目を輝かせ、一言も聞き漏…

小説「新・人間革命」  2月13日 学光15

通教生は、卒業に必要な百二十四単位(経済学部は百二十六単位)のうち、スクーリングで、約四分の一にあたる三十単位を修得する。 この単位はリポートでは修得できず、夏か秋のスクーリングに参加し、授業を受け、試験を受けなければならなかった。 第一回…

きょうの聖教新聞  2010・2・20

★名字の言 ▼桜並木の川べりを親子が仲良く散歩している。「この木は死んじゃったの?」「そう見えるね。でも、ちゃんと生きているよ。もうすぐ春になると、きれいな花を、枝いっぱいに咲かせるんだよ」-会話を聞いて、こんな話を思い出した ▼染色家の志村ふ…

きょうの聖教新聞  2010・2・19

★名字の言 ▼春を告げる農漁村部の体験主張大会が、衛星中継により全国各地で行われる。笑いあり、涙ありの体験。つくづく「体験に勝るものはない」と痛感する ▼広島の山間地域の上下町でも昨年秋、にぎやかに同大会が開かれた。会場は、町始まって以来の人出…

きょうの聖教新聞  2010・2・18

★名字の言 ▼ある家に下宿している学生がキャッチボールをしていた。その姿を見た家の主が言った。「君、命がけでやり給え!」。『宮本武蔵』等の作品で知られる吉川英治氏である ▼氏の長男で、吉川英治記念館館長の吉川英明さんが、本紙のトーク21で紹介し…

きょうの聖教新聞  2010・2・17

★名字の言 ▼「三寒四温」とは冬、寒い日が3日続くと、その後は暖かい日が4日ほど続くこと。中国北部では、そうした規則的な周期が巡るらしいが、日本では、そううまくはいかないようだ ▼2月の異称は「如月」。寒さのために衣を重ねることから「衣更着」と…

きょうの聖教新聞  2010・2・16

★名字の言 ▼雪の重みで弓なりの竹がバサッと雪を払い、しなやかに伸びた。身を折るほどの重圧にも倒れないのは、地下茎を地中に張り巡らせた磐石な基盤と、成長を刻んだ節目が存在するためだ。毅然たる竹は、試練をはね返す凛々しい青年のようだ ▼筍は旬(1…

きょうの聖教新聞  2010・2・15

★名字の言 ▼「親孝行とは(演技)である」。親子だからこそ「誰よりも気を遣い、誰よりもサービス精神を持ち、誰よりも接待感覚を忘れてはならない」と、みうらじゅん氏は語る。行動してこそ心は育つ。氏は、そう考えるのだ(『親孝行プレイ』角川文庫) ▼こ…