小説「新・人間革命」 厳護 20 1月1日

創価の道は――
 広宣流布の道である。
 師弟不二の道である。
 人間革命の道である。
 希望創出の道である。
 宿命転換の道である。
 平和建設の道である。
 社会繁栄の道である。
 そして、無量の功徳の花咲く
 絶対的幸福境涯を築き上げる
 地涌の誉れの大道である。
  
 「創価学会の信心に、なぜ、大功徳、大福運があるか――その理由は、三つあります」
 会長・山本伸一の凛とした声が、学会本部の仏間に響いた。創価の師子が放つ、誇らかな信念の叫びであった。
 「教学の年」と定めた一九七七年(昭和五十二年)元日、新年勤行会でのことである。
 「その第一の理由は、創価学会は、日蓮大聖人が御書に仰せの通りに実践し、前進している唯一の団体だからであります。
 学会は、死身弘法の精神で、軍部政府の弾圧と戦い、大聖人の仏法の正法正義を守り通しました。また、『立正安国』という教えのままに、戦いを起こしました。さらに、『一閻浮提広宣流布』を果たすために、全世界に仏法の種を植えてまいりました。
 ことごとく御金言の通りに、如説修行、すなわち、仏の説のごとく実践してきたのが、創価学会であります。学会の出現なくば、経文も、大聖人の御言葉も、虚妄になっていたと言っても過言ではありません。
 それゆえに、学会の歴史は、非難・中傷のつぶてを浴び、障魔の風雪のなかを進む、迫害に次ぐ迫害の道でありました。それ自体、『魔競はずは正法と知るべからず』(御書一〇八七ページ)との御文に照らして、学会が正義であることの証明であります。
 その創価学会の信心に生き抜く人が、成仏できないわけがない。大功徳を受けないわけがないと、私は断言しておきます!」