第33回】  信心は温かな人間性の世界 (2012.8.25)

信心の世界は、どこまでも温かく、思いやりのある、真剣で、真面目な世界である。
 悩んでいる人を温かく励まし、希望を送る。真面目な人を、決して裏切らない、純粋な心の世界である。
 純真こそ、信心の基本である。真剣こそ、力である。大誠実こそ、信頼の絆となる。
 リーダーは決して、要領やごまかしがあってはいけない。心して、信心を強く、深くしていかねばならない。
 日蓮大聖人は、門下の四条金吾に「あなたが地獄に入られたら、私も同じく地獄に行きましょう」とまで言われた(御書1173㌻、趣意)。そうすれば、地獄も即、寂光土となる、と。どれほど深いお心であろうか。「共に苦しみ」「共に喜ぶ」──ここに仏法がある。「教主釈尊の出世の本懐は人の振舞」(同1174㌻)であるからだ。
 人生の苦難と戦い、理想に生き抜く友のために、一生懸命に尽くしていく。人の苦労の痛みが分かる、温かで人情味のある世界が、創価学会である。この一点を、リーダーは忘れてはならない。人は、組織や立場についてくるのではない。人柄、人格、人間性についてくるのである。
      
 本因妙の仏法は、常に「きょうから出発」である。きょうから明日へ、地道に、着実に、新たなる世界広布の大叙事詩を綴っていくのだ。
 戸田先生は叫ばれた。
 「たゆまず流れ出ずる水の信心であれ! 溜まり水は、動かないから腐ってしまう。人間も同じだ。進まざるは退転である」
 我らの友情は五大州に広がっている。平和と幸福を築くため、強き祈りで勝ちまくろう! 全世界の同志と共に!