激闘53  2014年5月23日

山本伸一は、「本日は、懇談的に、少し話をさせていただきます」と前置きし、個人指導の基本姿勢について述べていった。
「第一に、決して、感情的になってはならないということであります。
会員の方でも、信心をしていこうという自覚が乏しく、学会に対して批判的な発言をすることもあるでしょう。
しかし、その時に、感情的になり、声を荒らげるようなことがあってはならない。
指導する側が感情的になれば、相手は、心を開こうとはしなくなります。
そうなれば、指導も、激励も成り立ちません。
第二に、個人指導は、どこまでも信心の確信が根本であるということです。
こちらの大確信をもって、相手の魂を揺り動かし、触発していくことが個人指導の根本です。
それがあってこそ、理路整然とした説明も生きてくるんです。
したがって、個人指導を行う際には、しっかり唱題し、強い生命力を涌現させていくことが大事です。
また、確信を伝えるうえで、自分の体験や、多くの同志の体験を語っていくことも必要です。
第三に、相談を受けた内容を他言しては、絶対にならないということを銘記していただきたい。
特に、宗教者には守秘義務があります。
万が一にも、相談を受けた話が漏れるようなことがあれば、それは、学会全体への不信となり、仏法のうえから見ても、結果的に、広宣流布を破壊する重罪となります。
第四に、粘り強く、包容力豊かに、指導の任に徹していくべきであります。
たとえば、自分の担当する組織で、活動に参加していない方のお宅におじゃまし、個人指導したとします。
しかし、それで、すぐに発心することは、むしろ、まれです。
折を見て、また、お伺いしては、根気強く、励まし続けていく。そのなかで、こちらの真心が通じ、信頼が生まれ、「頑張ろう」という思いをいだいていくものです。
個人指導に求められるのは、持続力なんです」