求道39  2014年7月29日

山本伸一は、戸田城聖から託された構想を一つ一つ着実に実現してきた。
「会員三百万世帯」の達成も、幼稚園、小学校から大学、大学院にいたる創価教育の城も、世界広宣流布の基盤づくりも、成就してきた。
彼は、その誇らかな真情を語っていった。
「地位も、名誉も、財産もない、一人の無名の青年が、一人の人生の恩師をもったことにより、なんの悔いもない大満足の人生を歩むことができた。
それが、私の偽らざる心境です。ここまでこられたのも、全国の同志のご支援の賜物であり、この場をお借りして、心より御礼申し上げたい」
そして、伸一は声を大にして訴えた。
「次は、諸君であります! 本日から三十年先をめざし、それぞれが広宣流布を誓い、その実現に生き抜いていただきたい」
師匠の示した構想を、弟子が、わが誓いとし、わが使命として実現していく。
その継承があってこそ、慈折広宣流布大願成就の大道を開くことができる。
つまり、師弟不二の永遠の闘争なくして広宣流布はない。
伸一は、そのために、いかなる生き方が重要になるのかについて、言及していった。
「それは、地道な実践です。一攫千金を追い求めるような生き方では、人生の勝利も、広宣流布の本当の前進もありません。
大事なことは、しっかりと、自身を磨き鍛え、社会に、深く信頼の根を張っていくことです。
長い目で見た時、時代の流れは、地道さが求められる時代にならざるを得ない。
基礎がしっかりと築かれていなければ、時代の変化のなかで、はかなく崩れ去っていきます。
人生も広宣流布も持久戦です。
したがって、地道に精進を重ね、持続の信心、水の流れるような信心を貫いた人が、最後は勝ちます。
堅実な戦いの積み重ねが、広宣流布の新しい時代を開いていくんです。
そして、人生を勝利するための信心の土台、哲学の土台を築き上げていくのは、青年時代しかないことを心に刻み、広布大願に生き抜いていただきたいのであります」