求道41  2014年7月31日

厚田支部の各大ブロックから、婦人部総会の招待状をもらった山本伸一は、できることなら、すべての総会に出席したかった。
しかし、開催日は、六月の十二日、十七日、二十日であり、既に、行事が組まれていた。
十日夜、伸一は、峯子に、自分の思いを語った。
すると、峯子は言った。
「十一日の夜ならば、私は、御礼のごあいさつにお伺いすることができます。
また、十七日夜は、スケジュールの調整が可能ですので、婦人部総会に出席させていただきます」
伸一と峯子は、「一心同体」であった。広宣流布の「盟友」であり、「戦友」でもあった。
そして、翌十一日、峯子は、望来大ブロックの大ブロック担当員宅を、激励のために訪れたのである。
訪問を事前に伝えておいたので、十人ほどの婦人が集っていた。
峯子を囲んで懇談が始まった。
「会長は『婦人部総会に出席したい』と申しておりましたが、日程の関係で、どうしても難しいために、本日、私が、ごあいさつにまいりました」
彼女は、こう言うと、皆の名前を尋ねていった。
婦人の一人が、自己紹介したあとしみじみとした口調で語った。
「私は、今日まで信心をしてくることができたのは、周囲の同志の方々が、励ましてくれたおかげだと、実感しております」
峯子は、大きく頷きながら、話し始めた。
「どなたも、自分だけでは信心を貫いていくことはできませんし、広宣流布も一人ではできません。
会長も、『同志の皆さんのおかげで、ここまでやってこられたんだよ』と、よく言っております。
親子を縦の線とするなら、同志は横の線といえます。この縦と横の絆を強く、大切にしてこそ、自分の幸せも、成長もあります。
したがって、ご両親やお子さんなど、ご家族を大切にしてください。
そして、同志を大事にしていってください。その、人と人とのつながりのなかに、幸福と広宣流布の実像があるのだと思います」