【第62回】 リーダーの一念 (2014.10.15)

 誠実一路に信頼を広げよう
 
 私には三つの宝がある。
 それは、永遠不滅の「妙法」である。
 そして「師弟」わが恩師・戸田城聖先生であり、わが愛弟子たる君たちである。
 三つ目は「誠実」である。どこまでも誠実一路で進み抜いてきたからこそ、創価学会は、今日の大発展を遂げることができた。
 乱世(らんせ)であるがゆえに、誠実がますます光る。
 
 日蓮火聖人は、若き南条時光に、「かくれての信あれば・あらはれての徳あるなリ」(御書1527ページ)と御指南されている。
 誠実のリーダーには、信頼がついてくる。
 誠実を貫き通す青年が、最後は必ず勝利する。
 
 責任感がリーダーの条件
 
 「力」のある人とは「責任感」のある人だ。
 私が対談した、世界的な環境学者でローマクラブ共同会長のヴァイツゼッカー博士も、青年に贈る指針として「責任を持て」を挙げられていた。皆のために汗を流し、使命を果たし抜いていく人材を、世界は求めている。
 創価のリーダーは、「断じて皆を幸福にしてみせる」という責任感の人であり、誰がやらなくとも「一人立つ」人のことである。
 責任感は真剣な祈りとなる。そこに最高の智慧(ちえ)が湧(わ)き、絶対勝利への行動が光る。
 多忙の中でも、広布のため、同志のために、心を配り、電光石火(でんこうせっか)で手を打っていくのだ。
 
 共に喜ぶ勝利の日まで
 
 戸田先生は、よく言われていた。
「仏法の慈悲(じひ)とは『抜苦与楽(ばっくよらく)』といって、人々の苦しみを抜き、喜び、楽しみを与えゆくことである」と。
 大変なことのようだが、皆も必ずできる。
 
 それは、親身に友の声に耳を傾け、共に悩み、共に祈り、共に一歩を踏み出すことだ。そして勝利を決するまで、共に戦い切ることだ。
ここに、青春の無上の充実と喜びがある。
 「自他共(じたとも)に智慧(ちえ)と慈悲(じひ)と有るを喜とは云うなリ」(同761ページ)と仰せの通りである。
 
 苦悩が渦巻く世界に、願って生まれた地涌の菩薩の我らだ。誇りと確信に燃え、あの友この友に、励ましの陽光を注ぎゆこう!