小説「新・人間革命」 勝利島 63 2015年10月3日

 紅染まる 海原に
 船出の銅鑼は 轟きぬ
 波浪を越えて いざや征け
 世界広布の 先駆けと 
   
 海鳥の島 椰子の島
 燃える火の島 巌島
 いずこも使命の 天地なり
 常寂光の 都なり
    
 無情仕打ちの 烈風猛る
 悔し涙の 日々ありき
 われは祈らむ ひたすらに
 嵐に向かい 師子立てと
    
 開拓の鍬 銀の汗
 慈悲の種蒔き 幾歳か
 地涌の誇りを 胸に抱き
 微笑み包む 対話行
 
 同志は勝ちたり 勝ちにけり
 ああ満天の 星清か
 座談の園に 歓喜燃え
 人生凱歌の 笑顔皺
 
 海は母なり 恵みあり
 海は父なり 鍛えあり
 見よ後継の 若鷲は
 勇み羽ばたき 父子の舞
   
 君よ叡智の 光たれ
 信頼厚き 柱たれ
 一家和楽の 模範たれ
 幸の航路の 灯台たれ
    
 百花繚乱 この道に
 仰ぐ功徳樹 虹懸かる
 響け希望の 交響曲
 栄光燦たれ 勝利島
    
 敬愛する離島の同志の、師子奮迅の敢闘と大勝利を讃えつつ。(第二十八巻終了)