2015-10-03から1日間の記事一覧

小説「新・人間革命」 勝利島 63 2015年10月3日

紅染まる 海原に 船出の銅鑼は 轟きぬ 波浪を越えて いざや征け 世界広布の 先駆けと 海鳥の島 椰子の島 燃える火の島 巌島 いずこも使命の 天地なり 常寂光の 都なり 無情仕打ちの 烈風猛る 悔し涙の 日々ありき われは祈らむ ひたすらに 嵐に向かい 師子立…

小説「新・人間革命」 勝利島 62 2015年10月2日

初の離島本部総会に集った人びとは、第二回の総会を目標に、意気軒昂に各島々へ帰っていった。 第二回総会は、一九七九年(昭和五十四年)十月、前回を上回る百三十五島から八百人の代表が喜々として東京戸田記念講堂に集い、盛大に開催された。 しかし、会…

小説「新・人間革命」 勝利島 61 2015年10月1日

「開目抄」の一節を拝した山本伸一は、力を込めて語った。 「どうか、この御文を、直接、御本仏・日蓮大聖人から自分に賜ったものと受けとめていただきたい。 どんな大難があったとしても、疑ったり、嘆いたりすることなく信心を貫いていけば、必ず成仏でき…

小説「新・人間革命」 勝利島 60 2015年9月30日

参加者は皆、真剣な表情で、山本伸一の話に耳をそばだてていた。 「太陽は一つであっても、ひとたび天空に躍り出れば、すべて明々と照らし出されていきます。 同様に、信心強盛な一人の学会員がいれば、島全体が希望に包まれ、歓喜に満たされていきます。 ど…

小説「新・人間革命」 勝利島 59 2015年9月29日

山本伸一は、離島の同志に寄せる自らの思いを語っていった。 「皆さん方の愛する島へ、勇んで馳せ参じ、共に島の発展のために、福運の歴史を築きたい ――それが、かねてからの私の願いであり、その気持ちは、今なお、いささかたりとも変わっていないことを知…

小説「新・人間革命」 勝利島 58 2015年9月28日

山本伸一は、言葉をついだ。 「広宣流布の旅路が、険難であるのは当然です。しかし、何があろうが、紛動されないで、退転しないで、どこまでも、私と一緒に、使命の大道を歩み通してください! では、全員で万歳を三唱しましょう。 離島本部の万歳であり、各…