小説「新・人間革命」 力走8 2016年4月1日
群馬センターには、練習のために合唱団のメンバーが集っていた。
合唱団の関係者が、県歌「広布の鐘」の録音テープを聴いて譜面に起こし、直ちに練習が開始された。
さらにその後、山本伸一から群馬センターに伝言が届いた。
「歌は時代を変えていく。群馬の同志が、この歌を声高らかに歌いながら、大きく成長して、新しい時代を築かれることを楽しみにしています」
翌二十二日、群馬では代表幹部会を開催。歓喜の大合唱が場内を圧した。
この群馬の歌「広布の鐘」をもって、伸一は、関東のすべての県に、歌を作詞し、贈ったことになる。
開会に先立って、各県のメンバーが県の歌を合唱。“歌合戦”の様相を呈した。
「それぞれ、仕事や家庭のことなど、悩みと格闘しながら、同志のため、法のために、献身されている。時には“大変だな、苦しいな”と思うこともあるでしょう。
皆さんのご苦労はよくわかっているつもりです。
会合の時間を捻出することさえ大変な闘いでした。
しかし、それが、信心の基礎を築き、人生の基盤となり、仏法のリーダーとしての力を養い、無量の福運を積んだと、強く確信しております。苦労こそが財産なんです」