【第77回】 友情こそ人生の宝 (2017.8.11)

周公旦と申せし人は沐する時は三度握り食する時は三度はき給いき、たしかに・きこしめせ我ばし恨みさせ給うな仏法と申すは是にて候ぞ(崇峻天皇御書、1174ページ)
 
(通解)
周公旦という人は(客人が来れば)沐浴して髪を洗っている時でも三度、水を絞り落とした。
また食事中でも三度、吐いて食事を中断した(客人を待たせなかった)。
しっかりお聞きなさい。
私〈日蓮〉の言うことを聞かずに失敗しても)私を恨まないようにしなさい。
仏法というのは、このことをいうのである。
 
同志への指針
短気な四条金吾を戒められた御聖訓である。
礼儀と誠実、真心の配慮──常識豊かな、人間性あふれる振る舞いにこそ、仏法の精神は脈動する。
「良き市民」として、わが地域に心の交流を広げる。
懐かしい旧友と語らいを深め、新しい友と縁を結ぶ。
友情こそ人生の宝であり、信頼こそ生命の誉れである。
他者を尊敬し、聡明に「善の交友録」を綴りゆこう!