小説「新・人間革命」 勝ち鬨 二十四 2018年1月6日
一、春の霞に 舞う桜
舞いゆく桜に 友も舞う
花輪の幸に 包まれて
包まれて
緑のあの道 歩まんや
二、光きびしき 夏なれど
やがて紅葉の 秋来る
霜降る冬も いかにせむ
いかにせむ
やがて我らの 春の曲
三、この詩うたえや 父娘の詩
やがてこの道 乙女らが
世界の道へと 翼あり
翼あり
翼は天使と 飛びゆかん
いざやあの空 虹かかれ
二つの歌は、いずれも、新時代にふさわしい、新しい感覚の、心弾む歌となった。
「紅の歌」は、伸一と四国男子部の、師弟不二の魂が紡ぎ出した歌であったが、結果的に、当初、彼らが作った原案は、ほとんど跡をとどめていなかった。
しかし、作詞は「四国男子部有志」となっていた。伸一は、彼らの心意気と努力を讃えたかったのである。
また、四国滞在中に、徳島県の歌「愛する徳島」も誕生している。
この歌も、皆の要請を受けた伸一が、加筆し、推敲を重ねたのである。
世界の友も いざ来れ
徳島天地の 喜びは
鳴門の如く うねりあり……