小説「新・人間革命」 勝ち鬨 五十六 2018年2月14日
自由勤行会は、希望みなぎる新しき旅立ちの集いとなった。地元・熊本の県長をはじめ、県幹部らのあいさつに続いて、地域広布への誓いを込めた、「天草宣言」「城南宣言」が、それぞれ採択された。
「天草宣言」では、こう述べられていた。
「天草の地は、歴史的に不幸な、あまりにも不幸な地であった。
しかし、今我らは、日蓮大聖人の大仏法を根本として、楽土天草の建設に努力しあうことを誓う」
このあと、各県長らが登壇した。鹿児島県長は、明年中には鹿児島文化会館が完成の予定であることを報告し、佐賀県長は、明春、二万人の県友好総会を開催することを発表。
これが中津隊です。
彼らは、阿蘇で西郷軍と合流し、見事な戦果をあげるが、最後は政府軍に敗れ、命を散らしてしまう。勇壮な戦いであったが、あまりにも悲惨です。
広宣流布の前進にあっては、一人たりとも犠牲者を出してはならないというのが、私の決意であり、信条です。
──「君の無骨な手がふるえ 素朴な顔に輝きわたる生の歓喜を この地上に獲得するまで戦う」とは、彼の詩「民衆」の一節である。