小説「新・人間革命」 誓願 二十七 2018年4月26日
勤行会の参加者のなかに、日に焼けた顔をほころばせる、ドミニカ広布の尊き先駆者たちの姿があった。
山本伸一は、笑顔を向けながら、語っていった。
「広宣流布の道を切り開いてこられた皆様が、御本尊の無量の功力を満身に受けつつ、朗らかに、また強く、よき人生を生き抜いていく
──その歩み自体が、ドミニカ広布即社会の繁栄を示すものであり、そこに壮大な希望の未来が開かれていくのであります」
そして、「一人も漏れなく『多幸の人生』『栄光の人生』『長寿の人生』を享受せられんことを祈っております」と激励。
引き続き第一回SGIドミニカ総会にも出席した。
フェルナンド・サンチェス・マルチーネス総長は、微笑みを浮かべて、「わが大学は、SGI会長の幅広い人道主義的諸活動に対し、法律政治学部名誉教授の称号を授与することを決定しました」と伝え、その授与式が挙行されたのである。
伸一は、ドミニカ共和国を発つ日にも、独立公園で献花したあと、メンバーの代表二百数十人と記念のカメラに納まった。
さらに、パナマ訪問では、エリク・アルトゥロ・デルバイエ大統領と会見。そして、同国の最高勲章「バスコ・ヌニェス・デ・バルボア勲章」を受章したのである。
また、パナマ文化会館での記念勤行会に出席した彼は、唱題の大切さを訴えた。
同大学からは、二〇〇〇年(平成十二年)に名誉博士号が伸一に贈られている。
これらの栄誉は、学会の平和・文化・教育運動への高い評価であり、各国同志の社会貢献への賞讃と信頼の証にほかならなかった。
皆に喜びと誇りをもって、前進してほしかったのである。