小説「新・人間革命」 誓願二十八 2018年4月27日
山本伸一は、各国の指導者との対話にも力を注いだ。
それが、世界平和を実現する道になり、また、学会への理解を促し、その国の同志を守ることにもつながっていくからだ。
1985年(昭和60年)には、来日したインドのラジブ・ガンジー首相を、東京・港区の迎賓館に表敬訪問し、平和、青年、印中関係などについて語り合った。
87年(同62年)5月には、モスクワでの「核兵器――現代世界の脅威」展開幕式に出席し、「民衆の心は平和を熱望」とあいさつ。
この訪問では、フランス学士院芸術アカデミーの招きを受け、学士院会議場で、「東西における芸術と精神性」と題して記念講演を行っている。
大統領との語らいでは、同国の「功労大十字勲章」が親授された。
伸一は、ユーモアを込めて語りかけた。
「お会いできて嬉しいです。今日は大統領と“けんか”をしにきました。
火花を散らしながら、なんでも率直に語り合いましょう。人類のため、日ソのために!」