2009-01-01から1年間の記事一覧

代表幹部協議会での名誉会長のスピーチ ㊦ 2008-11-27

アメリカの作家 真に偉大なものは飾り気がない 楽しき行進を 一、幹部自身が気取りを捨てて、どこまでも真剣に戦うことである。師匠に心のギアを合わせていくのだ。人も組織も、しっかりと指導を受けたところが伸びていくものだ。 19世紀から20世紀初頭を生…

代表幹部協議会での名誉会長のスピーチ ㊤ 2008-11-27

自分自身の幸福と勝利、万歳! 共々に明年を最高峰の一年に 一、きょうは、新時代を担う若きリーダーをはじめ、各部の代表が集われた。長い将来のために、懇談的に語り合いたい。 いよいよ、学会創立80周年の開幕である。 ともどもに、明年の栄光の峰を目指…

小説「新・人間革命」  12月11日 未来21

山本伸一は、園長の館野光三に、言葉をかけた。 「園長先生は、幼稚園の経験がないので不安かもしれません。苦労も多いでしょう。しかし、どんなに苦しいことがあっても、“これが当然だ。うんと苦労しよう”と決めて、頑張り抜いてください。 あなたの人生の…

小説「新・人間革命」  12月10日 未来20

教員の一人から、園児との関わり方についての質問が出た。 山本伸一は、「大事な問題ですね」と言って頷き、明快に答えた。 「難しく考えなくてもいいでしょう。まずは、子どもたちから好かれることです。園児が先生を好きだと思えれば、教育の目標は、大部…

小説「新・人間革命」  12月9日 未来19

札幌創価幼稚園の保育室は一階にあり、廊下の幅は、小学校並みに広い設計であった。また、玄関の靴箱のほかに、廊下にも靴箱があり、ここで外遊び用の靴に履き替え、園庭に出られるようになっていた。 保育室の収納スペースの戸は、掲示板としても使えるよう…

小説「新・人間革命」  12月8日 未来18

一九七五年(昭和五十年)の六月には、札幌創価幼稚園の園舎の起工式が行われた。 そして、八月には、幼稚園のモットー「つよく ただしく のびのびと」が決まった。 秋になると、パンフレットを持って、設立準備委員会のメンバーが、園児募集の呼びかけのた…

小説「新・人間革命」  12月7日 未来17

札幌創価幼稚園の設立にあたり、準備委員会で、園長を誰にするかという話になった時、すぐに館野光三の名前があがった。 彼の献身的な教育への情熱を、準備委員会の関係者らも、よく知っていたからだ。 山本伸一も、一九六九年(昭和四十四年)九月に北海道…

小説「新・人間革命」  12月5日  未来16

上砂川の小学校で高い評価を得た館野光三は、一九六八年(昭和四十三年)に、別の地域の中学校に移った。 この中学校に障がいのある生徒を特別支援する学級が開設されることになり、強く要望されての赴任であった。 旅立ちの日、あの夜尿症の子どもと母が、…

小説「新・人間革命」  12月4日 未来15

保護者会に集った父母たちは、初めは館野光三の話を、伏し目がちに聞いていた。 しかし、やがて、皆が顔を上げ、館野に、真剣な眼差しを注ぎ始めた。 彼は、熱を込めて語った。 「したがって、私自身、決して恵まれた生い立ちではありません。だから、ハンデ…

小説「新・人間革命」  12月3日 未来14

館野光三にとって、大学での二年間は、睡眠不足にさいなまれ、心身の限界に挑んだ“激闘”の歳月であった。眠気が襲うなか、緊張感を保つために、教室では、いつも、最前列に座って講義を聴いた。 一九五九年(昭和三十四年)、卒業した彼は、念願の教師となり…

きょうの聖教新聞  2009・12・12

★名字の言 ▼山形県酒田市の「土門拳記念館」で、生誕100年記念展を見た。写真家として名をはせた氏の力作が並ぶ会場の一角に、ぎこちない曲線で描かれた絵画が飾られていた ▼氏は生前、脳内出血に倒れ、右半身の自由を奪われた。病と闘いながら、左手で描…

きょうの聖教新聞  2009・12・11

★名字の言 ▼朝、家を出る皆さんに、ちょっとした提案。「きょう一日で、『赤い色』のものを、いくつ見つけられるでしょうか」 ▼ポスト、赤い文字の看板、赤い花、赤い帽子・・・。世の中は、こんなに赤いものがあふれていたのかと驚くほど、不思議に赤い色が…

きょうの聖教新聞  2009・12・10

★名字の言 ▼「永い冬を耐えわたしは/草のように甦る。/愉しげなひばりよ/どの畝からも歓喜に舞いあがれ」(「春」伊吹郷訳)。詩の作者は戦争中、日本に留学した韓・朝鮮半島出身の尹東柱。日本の植民地支配に抵抗し、母国の文字ハングルで多くの作品を残し…

きょうの聖教新聞  2009.12.9

★名字の言 ▼「家に帰った時、『あー、きょうは疲れた』と言う代わりに、最近は『あー、きょうは頑張った』と言うようにしているんです」。男子部のある部長が語っていた ▼「疲れた」と言うと、家族にも疲れが伝染する。逆に「頑張った」と言うと、何を頑張っ…

きょうの聖教新聞  2009・12・8

★名字の言 ▼農村部の友と懇談し、彼の持論を興味深く聞いた。直販ルートの開拓で購買者を増やした秘訣は、「縁した一人の顧客を満足させること」と。評判のサクランボ栽培で心がけていることを尋ねると、「基本品種の佐藤錦を完璧に育てること」と話してくれ…

きょうの聖教新聞  2009・12・7

★名字の言 ▼明治の文豪・幸田露伴は、自分の娘に魚のおろし方などを手ずから教えた。が、『論語』の素読だけは、家庭教師を付けた ▼その人は、露伴が理髪店で知り合った近所の老人。ところが老人は、論語だけでなく、娘を凧職人に会わせたり、寿司の食べ方を…

きょうの聖教新聞  2009・12・6

★名字の言 ▼首を痛めた経験がある人は分かるが、人間の頭は重い。普段、頭の重さを意識することはまずないが、首を痛めると、その重みを感じる。5キロとも7キロとも言われる人の頭。それを首の部分の頚椎が支え、頭の自在な動きに対応している ▼日常、意識…

きょうの聖教新聞  2009・12・5

★名字の言 ▼20年ほど前、ある大学の学生部員たちが、大学祭で反戦をテーマに展示を行い、各界の識者に戦争体験を聞き取ったことがある。彼らは日本を代表する評論家である加藤周一さんのもとを訪ねた ▼創価学会員であることを告げると、加藤さんは自宅への…

きょうの聖教新聞  2009・12・4

★名字の言 ▼「逆境とは友だちになれ」。本紙のトーク(11月29日付)に登場した沖縄・興南高校野球部監督の我喜屋優氏の言葉が印象に残った ▼社会人野球で北海道に転勤になった時のこと。氷点下という今まで味わったことのない厳しい寒さに「こんなところ…

きょうの聖教新聞  2009・12・3

★名字の言 ▼「してあげたこと」「一緒に楽しめたこと」「心を動かされたこと」の三つの観点から、きょう一日の子どもとの関係を、振り返って書きつづってみるー。好評をいただいている教育欄の連載「お母さんにエール!」。この欄で、創価大学の鈎治雄教授が…

きょうの聖教新聞  2009・12・2

★名字の言 ▼九州の第2回「中学生・高校生主張大会」。入賞者の原稿をまとめた小冊子を読んで、心現れる思いがした。青春の日々に直面する苦難を、勇気と励ましで克服した未来部員の赤裸々な戦いがつづられている ▼いじめを乗り越えた女子中等部員。学校との…

小説「新・人間革命」  12月2日 未来13

館野光三にとって、大学での二年間は、睡眠不足にさいなまれ、心身の限界に挑んだ“激闘”の歳月であった。眠気が襲うなか、緊張感を保つために、教室では、いつも、最前列に座って講義を聴いた。 一九五九年(昭和三十四年)、卒業した彼は、念願の教師となり…

小説「新・人間革命」  12月1日 未来12

人生に、波乱や試練はつきものである。その時に、どうやって、それを乗り越えていくか。その苦闘こそが、人生の宝となり、わが生命を輝かせていくのだ。 館野光三は、製鋼所に入社して二年目の一九四四年(昭和十九年)十二月、座骨カリエスを患った。 やむ…

小説「新・人間革命」  11月30日 未来11

館野光三の新しい父親は、炭鉱で働いており、子どもたちもいた。いずれも光三より年上であった。 義父たちは、温かく彼を迎えてくれた。やがて妹も生まれた。しかし、館野は、名字が異なり、父が実父でないことから、近所の子どもから、いじめられることもあ…

小説「新・人間革命」  11月28日 未来10

札幌市豊平区に購入してある土地に、創価幼稚園を設立してはどうか――この山本伸一の提案に、学会の首脳や、幼稚園の設立も検討課題としていた創価小学校設立準備委員会のメンバー、創価学園の理事らも、大賛成であった。 そして、幼稚園の設立準備委員会が発…

小説「新・人間革命」  11月27日 未来9

世界最初の幼稚園を創設した、ドイツの教育家フレーベルは、その教育施設を、どんな名称にするか、日夜、考え続けた。 そして、ブランケンブルクを見下ろす丘を歩きながら、突然、「キンダーガルテン」(子どもの庭、幼稚園)という名称がひらめいたという。…

小説「新・人間革命」  11月26日 未来8

創価小学校設立準備委員会が発足して間もない一九七四年(昭和四十九年)の九月二十九日、第二回「北海道青年部総会」で講演した山本伸一は、引き続き、札幌市の北海道青年センター(別名・羊ケ丘会館=現在は豊平文化会館)を訪れた。「北海道大学会総会」…

小説「新・人間革命」  11月25日 未来7

牧口常三郎は、創価教育を実践するために、一貫教育の学校を建設するという構想をいだいていた。そして、その実現を戸田城聖に託していたのである。 それを、戸田から、山本伸一が聞かされたのは、戸田の事業が破綻した苦境のなかで、再起を期して激浪の暗夜…

小説「新・人間革命」  11月24日 未来6

山本伸一は、園長の館野光三の案内で、幼稚園の園内を見て回った。 玄関を入ってロビーの左側には、トンネルのような形をした廊下があり、緑色、オレンジ色、黄色などに彩られていた。 廊下の窓は、園児たちの身長に合わせた低い位置に設置されている。 廊下…

小説「新・人間革命」  11月23日 未来5

山本伸一が、北海道の札幌創価幼稚園を訪れたのは、入園式の前日にあたる、四月十五日の夕刻であった。 幼稚園の門を入ったところで、車を降りた伸一を、園長の館野光三が迎えてくれた。 「竜宮城のようだね」 伸一は、真新しい園舎の青い屋根を見ながら言っ…