小説「新・人間革命」 陽光24 1月30日
サンディエゴ会館の庭にはポールが立てられ、“鯉のぼり”を掲げる用意ができていた。
この“鯉のぼり”は、コンベンションに参加する日本の代表が、会館の開所式を祝って贈ったものであった。
山本伸一が見守るなか、メンバーの代表がロープを引いた。
“鯉のぼり”がサンディエゴの空に泳いだ。
伸一は、青年たちに語った。
「“鯉のぼり”は、五月五日の『こどもの日』を祝う日本の風習です。
そこには、さっそうと大空に舞う“鯉のぼり”のように、大きく、強く育ってほしいという願いが込められています。
私も、諸君が広宣流布の大空に躍り出て、人びとの幸福と平和のために大活躍されんことを願っています。
その思いから、今日は一緒に“鯉のぼり”を掲げました」
そのあと、広間で、勤行が行われた。歓喜に弾む、軽快なリズムの勤行であった。
マイクを取った伸一は、信心の根幹をなす、南無妙法蓮華経とは何かについて、一つの側面から、わかりやすく語っていった。
「自然界を見ても、さまざまな法則というものがある。それを正しく認識し、合致した生活を営んでいくところに、価値の創造があります。
たとえば、水力発電は水が落下するエネルギーを用いますが、これは、万有引力の法則のうえに成り立っています。
南無妙法蓮華経とは、一言するならば宇宙の根本の法則であり、宇宙を動かしている根源の力であるといえます。
それを大聖人は、一幅の本尊として顕されたのであります。
その御本尊に唱題する時、わが生命が宇宙の法則と合致し、最大の生命力が涌現し、幸福への確かな軌道を、闊歩していくことができるのであります」
それは、アメリカのメンバーが最も知りたい問題であった。
メンバーは「功徳があるから唱題しよう」とよく言われてきた。しかし、「なぜ、唱題すると功徳があるのか」という説明を聞くことはあまりなかった。
皆が本当に知りたい問題を鋭敏に察知し、明快に答えてこそ、真の指導といえよう。
この“鯉のぼり”は、コンベンションに参加する日本の代表が、会館の開所式を祝って贈ったものであった。
山本伸一が見守るなか、メンバーの代表がロープを引いた。
“鯉のぼり”がサンディエゴの空に泳いだ。
伸一は、青年たちに語った。
「“鯉のぼり”は、五月五日の『こどもの日』を祝う日本の風習です。
そこには、さっそうと大空に舞う“鯉のぼり”のように、大きく、強く育ってほしいという願いが込められています。
私も、諸君が広宣流布の大空に躍り出て、人びとの幸福と平和のために大活躍されんことを願っています。
その思いから、今日は一緒に“鯉のぼり”を掲げました」
そのあと、広間で、勤行が行われた。歓喜に弾む、軽快なリズムの勤行であった。
マイクを取った伸一は、信心の根幹をなす、南無妙法蓮華経とは何かについて、一つの側面から、わかりやすく語っていった。
「自然界を見ても、さまざまな法則というものがある。それを正しく認識し、合致した生活を営んでいくところに、価値の創造があります。
たとえば、水力発電は水が落下するエネルギーを用いますが、これは、万有引力の法則のうえに成り立っています。
南無妙法蓮華経とは、一言するならば宇宙の根本の法則であり、宇宙を動かしている根源の力であるといえます。
それを大聖人は、一幅の本尊として顕されたのであります。
その御本尊に唱題する時、わが生命が宇宙の法則と合致し、最大の生命力が涌現し、幸福への確かな軌道を、闊歩していくことができるのであります」
それは、アメリカのメンバーが最も知りたい問題であった。
メンバーは「功徳があるから唱題しよう」とよく言われてきた。しかし、「なぜ、唱題すると功徳があるのか」という説明を聞くことはあまりなかった。
皆が本当に知りたい問題を鋭敏に察知し、明快に答えてこそ、真の指導といえよう。