小説「新・人間革命」 厳護 22 1月5日

新年勤行会に集った同志たちは、創価学会の風雪と怒濤の大前進を思いながら、山本伸一に、じっと視線を注いだ。
 「今や、日本国内にとどまらず、世界各地に、多くの地涌の菩薩が出現し、世界広布の盤石な基盤が整いました。
 海外草創の同志は、言語も、文化も、風俗も、習慣も異なるなか、各国各地で、平和と幸福の哲理を伝えようと、必死になって戦ってきました。
そして、今や、SGI(創価学会インタナショナル)は、世界の識者、指導者の大いなる関心事となり、仏法思想への共感の輪が広がっております。
 この事実を見ても、創価学会ほど、法の供養を行ってきた団体はありません。その大功徳は、当然、皆さんに回向されないわけがありません!」
 伸一は、創価学会の、広宣流布への輝かしい功績を思えば思うほど、遍く全同志が、無量の功徳と福運に包まれることを、強く、強く確信するのであった。
 「創価学会の手によって、日蓮大聖人の仏法が、日本国内はもとより、世界に広がり、新しき時代の潮流となりつつあるという事実は、学会の信心が、御本仏の大生命に、間違いなく感応しているからであります。
 私は、この元日の意義ある日に、あえて、学会本部常住の、『大法弘通慈折広宣流布大願成就』とお認めの御本尊の御前で、創価学会の信心には、世界一、宇宙一の大功徳があることを宣言しておきます。
 また、皆さんは、まだまだ、今までの何千倍も、何万倍も、功徳を受ける資格があるし、その土壌をつくってこられたことを、確認しておきたい。
どうか、この一年、法のため、社会のため、さらに、ご一家の繁栄のために、私と共に、ますます勇気をもって前進されんことを、衷心よりお願い申し上げ、年頭のごあいさつとさせていただきます」
 伸一の大確信は、皆の確信を呼び覚ましていった。参加者の決意に満ち満ちた大拍手が、場内にこだました。