【第26回】 人間革命の劇を綴れ (2013.3.20)

仏法は「幸福になる源泉」
 青春は、悩みとの連続闘争だ。
 前進しているからこそ、悩みがある。
 悩みがあるからこそ、成長できる。
 御義口伝には、「煩悩の薪を焼いて菩提の慧火《えか》現前するなり」(御書710ページ)と説かれる。
 すなわち、悩みを消し去るのではない。むしろ、悩みをエネルギーとして、「人間革命」の智慧の炎を明々と燃え上がらせていくのだ。その一切の原動力が、題目なのである。
 妙法は「生き抜く力」であり、「幸福になる源泉」である。「何があっても勝っていける力」である。ゆえに、御本尊に祈り切り、希望をもって勇敢に立ち向かっていくのだ。
 
青年は光り輝く存在に
 若き日、私は恩師の事業の苦境を打開するため、朝から夜中まで阿修羅の如く働いた。疲れ果ててアパートに戻り、靴も脱げずに、そのまま倒れ込んでしまったこともあった。
 しかし、戦い続けたからこそ、道が開けた。今の自分がある。健康にもなった。
 日蓮大聖人は、「賢者はよろこび愚者は退く」(同1091ページ)と仰せである。
 大目的に向かって喜び勇んで戦う青年の命は、光っている。忙しいかもしれない。苦労も絶えないだろう。だが、どんな悪戦苦闘の姿であろうとも、その魂は誇り高く輝いていくのだ。そこに、真の青春の勝利がある。
 
「社会で人々に尽くす使命」に生きよ
 我らは広宣流布のため、この世に出現した尊い地涌の菩薩である。現実の悪世の中で、生命尊厳の仏法を弘め、人々の幸福と平和に尽くすという、最も偉大な使命をもっている。
 使命とは「命」を「使う」と書く。大切な若き命を何に使うか。妙法を唱え、人のため、地域のため、社会のため、わが命を使う一日一日は、大宇宙のリズムと合致して、究極の正しい生命の軌道に入っていくのである。
 いかなる試練が襲いかかってきても、必ず変毒為薬して、自分自身が人間革命できる。そして「宿命」をも「使命」に転じて、多くの人々を励まし、リードしていけるのだ。