【第28回】 社会を変えゆく正義の大潮流を (2013.4.17)

立正安国の大精神で
 日蓮大聖人は、「立正安国論」をお認めになられた、やむにやまれぬ御心境を、「但偏に国の為 法の為 人の為にして身の為に之を申さず」(御書35㌻)と記されている。
 自分だけの幸福などない。ゆえに社会の安穏を願い、正しい哲学を広め、民衆一人一人の幸福を確立していくのだ。ここに立正安国の大精神があり、我らの活動の目的がある。
 わが恩師・戸田先生は、師子吼なされた。
 「民衆は、悩みに悩んでいる。学会は当然、立たなければならない」と。
 苦しんでいる人を放っておかない。励ましの声をかけ、手を差し伸べる──この勇気の祈りと行動が、無慈悲な社会を変えるのだ。
対話こそ平和への大道
 「立正安国論」には「?《しばしば》談話を致さん」(同17㌻)と仰せである。じっくり語り合いましょうと呼びかけられ、対話が始まっている。
 一対一の対話こそ、地道なようで最も確かな平和への大道である。究極の正義である。
 だからこそ、臆さずに対話していくのだ。
 朗らかに自信満々と言い切っていくのだ。
 たとえ上手に話せなくとも、かまわない。
 自分の確信を真心こめて話していけば、相手の心に友情の種”“信頼の種が残る。その種は、必ず芽を出し、いっか花開く。
 大事なことは、勇気であり、誠実である。そして、あきらめず語り抜いていく忍耐だ。
共に悩み、共に行動を
 友から相談されて、どう答えたらよいのか分からないこともあるだろう。そんな時は、共に悩み、共に祈っていくのだ。話を聞くことで、友の心が軽くなる場合だってある。
 「自分としては、今はこう思う」と言うだけでもいい。理詰めでなくても、励ましの心は通ずる。また、信頼できる先輩のところに一緒に行ってもいい。その人を思う慈悲があれば、智慧はいくらでも出てくる。