若芽 1   2013年 10月21日

 若芽たちよ!
 未来を見すえ、無限の大空へ、
 真っすぐに伸びゆく若芽たちよ!
 そのみずみずしい生命には、
 希望が満ちあふれ、正義の心が鼓動し、
 向学の息吹が脈打つ。
   
 創価の魂のバトンを受け継ぐ、
 尊き宝の君たちよ!
 ぼくの開いた平和の道、友情の道を、
 さらに大きく広げ、
 この地上から、貧困を、飢餓を、
 差別を、戦争を、あらゆる悲惨を、
 必ずや根絶してくれたまえ。
  
 そのために、
 強くあれ! 勇敢であれ! 聡明であれ!
 自分を鍛え、挑戦し、貪欲に学ぶのだ。
  
 君たちの成長を、
 胸を躍らせながら、
 ぼくは待っている。世界が待っている。
  
 鳥たちは、歓びの歌を歌い、
 花々は、風を友に、幸せのワルツを踊る。
 王子、王女の、未来への旅立ちだ!
  
 一九七八年(昭和五十三年)四月九日、東京は、午前中から気温が上がり、六月上旬を思わせる陽気であった。
天候不順で遅れていた桜も、暖かな日差しを浴びて、一斉に満開になった。
 東京・小平市にある西武国分寺線鷹の台駅 前は、午前九時ごろから、真新しい制服に身を包んだ小学生と親などで賑わっていた。
男子は濃紺の詰め襟に半ズボン、女子はセーラー服に赤いスカーフ姿である。
皆、服が少しだぶついているのは、成長を見越しての配慮であろう。
子どもたちの、どの目にも希望が光り、どの顔にも笑みがこぼれていた。
 この日、東京創価小学校の第一回入学式が、晴れやかに行われたのである。