激闘45  2014年5月14日

山本伸一は、懐かしさを覚えながら、鹿児島会館の館内を視察した。そのあと、県の幹部らと勤行し、指導会をもった。
「九州は、日本列島四大島の南にあり、鹿児島県は、さらにその南端にあります。
ゆえに鹿児島の皆さんは、「広宣流布の新潮流は、常にわが地域から起こし、日本中をつつんでいこう!」との、決意と誇りをもって進んでいただきたい。
広宣流布の「日本一」をめざそうという一念をもち、懸命に学会活動に励んでいくならば、それが因となって、生活の面でも、日本一の功徳、福運につつまれていくことは間違いありません。
それが仏法の法理なんです。また、そこそこに信心していればよいという
生き方であれば、そこそこの功徳しか受けることはできません。
「仏法は体」「世間は影」であり、信心の一念、実践は、そのまま自身の生活に投影されていくんです。
ゆえに、皆さんは、どこまでも信心を根本に、広宣流布に生き抜いてい
ただきたいんです」
そして、仏法者として、社会にあって勝利の実証を打ち立てていくことが大切であり、そこから、広宣流布の新しい道が開かれていくことを語った。
伸一は、帰り際には、会館の管理者や、集ってきた創価大学出身の七人のメンバーと、玄関前で記念撮影を行った。
それから彼が向かったのは、鹿児島県婦人部長の宮中直子の家であった。この日の朝、九州研修道場に来ていた宮中と会った伸一は、家庭訪問の約束をしていたのだ。
宮中の家は、石塀が巡らされ、瓦屋根に漆喰の白壁が映える、純和風の二階建てであっ
た。伸一と峯子が到着すると、宮中栄蔵・直子夫妻、直子の両親、三人の子どもたちが、玄関で迎えてくれた。
伸一は、主の栄蔵に言った。
「奥様には、県婦人部長としてご尽力いただき、大変にありがとうございます。本日は、ご家族の皆様へ、御礼に伺いました」