激闘58 2014年5月29日
広宣流布は、激闘に次ぐ激闘によってのみ切り開かれる、飽くなき挑戦の旅である。
御聖訓には、「法華経の信心を・とをし給へ・火をきるに・やす(休)みぬれば火をえず」(御書一一一七p)と仰せである。
彼は、この九州滞在中、寸暇を惜しんで、百近い句や歌を詠み、色紙や書籍などに揮毫して代表に贈った。
「奮起してほしい!」「大成長を遂げてほしい!」「幸せになってほしい」といった、
一人ひとりへの思いが、句や歌となって泉のごとく湧き出るのである。
五月十八日、伸一の活動の舞台は、福岡から山口に移っていた。
山口は一泊二日の滞在であったが、山口文化会館での「人間革命の歌」の碑の除幕式や最高協議会、各部代表らとの懇談、記念撮影などを行った。
会場は、山口文化会館から車で七、八分のところにある、支部長をしている堀山年春の家であった。
午後七時過ぎ、伸一が会場に到着した時には、既に二百人ほどの人が集っており、玄関は靴で埋まっていた。
彼は、縁側に回って、参加者に声をかけた。
「皆さん、こんばんは!」
参加者は一斉に声のした方を見た。誰もが一瞬、わが目、わが耳を疑った。
会長・山本伸一の姿があったからだ。歓声があがった。
「突然、おじゃましてすみません」
「大歳支部です。『大』の字に、年齢を表す『歳』と書いて、『大歳』と読みます」
緊張のためか、支部長の表情は硬かった。伸一は、皆に語りかけた。
「いい名前じゃないですか。『大歳』ですから、皆さんは全員、長生きしなければいけません。
百歳、いや五百歳、千歳まで、はつらつと、ますます元気に活躍してください」