激闘65 2014年 6月6日

師子は征く。師子は走る。師子は戦う。
山本伸一は、山口文化会館を発って二時間後の午後四時過ぎ、広島文化会館に到着した。
彼は、直ちに、日ごろから会員奉仕に徹してくれている職員への感謝の思いを込め、共に記念のカメラに納まった。それから、聖教新聞社中国総支局や、文化会館の倉庫などを視察した。倉庫内では、自ら物品の整理にあたり、合理的な整理整頓の仕方などを職員らに語った。
さらに、午後五時半からは、方面・県の幹部、功労者の代表らと、カレーライスを食べながら懇談会を行った。この懇談会の前には、参加者を丁重に迎え、長年の奮闘を心からねぎらうのであった。
懇談会の終了したあとには、徒歩で近隣を回り、立ち寄った喫茶店でも、女子職員や婦人部の方面幹部らと懇談を重ねた。
その後、広島文化会館に戻ってからも、理事長、副会長らと、今後の活動について、深夜まで協議したのである。
伸一は、集っていた最高幹部に言った。
広宣流布の大闘争といっても、特別なことなど何もないんです。日々、月々、同じことの繰り返しといってよい。私は、全国各地を回っていますが、どこへ行っても、私のやっていることは、ほとんど同じです。
勤行会や幹部会などに出席し、全力で励ます。懇談会などで皆の意見に耳を傾け、どうすれば皆が喜んで、元気に活動できるかを考えて手を打つ。また、一人でも多くの方々とお会いし、徹して激励する。家庭訪問して語り合う――日本国中、いや、世界各国、どこへ行こうが同じです。
その一つ一つに全生命を注ぎ込む思いで、真剣に取り組むんです。〝もう一歩深く、心の中へ入ろう!〟〝もっと強く、魂を揺さぶる思いで励まそう!〟と、いつも自分に言い聞かせながら、戦い挑んでいます。
どんなに高い峰も、登攀するには、一歩、また一歩と、着実に、力強く、足を踏み出し続けていくしかない。地道即大前進なんです」