求道16 2014年7月1日
懇談会のあと、山本伸一は、東北平和会館の管理者室にも行き、語らいのひと時をもった。
さらに、会議室で岩手県から参加した代表とも懇談した。
彼は、岩手の幹部の報告に耳を傾けたあと、力を込めて訴えていった。
「岩手県は、面積も広い。旧習も深く、学会への誤解や偏見の壁も厚いかもしれない。
何かと苦労が多いことは、よくわかっています。
だからといって、万が一にも、「広宣流布が進まなくても仕方がない」といった「あきらめ」の心があれば、本当の力は出ません。
その一念が、根本的な敗因になっていきます。まず、「あきらめ」という「一凶」を打ち破っていくことから戦いは始まります。
そのうえで、県の実情、地域の現実に即して、岩手は岩手らしく希望の未来図を描き、明確な目標を定めて進んでいくんです。
日蓮大聖人は、『其の国の仏法は貴辺にまか(任)せたてまつり候ぞ』(御書一四六七p)と仰せです。
自分が御本仏から、その地域の広宣流布を託されたのだという自覚に立つことです。そうすれば力が出ます。
岩手県は、実に多彩な人物を輩出している、人材の宝庫です。
厳しい岩手の風土が、人材を育てるんです。
学会にも、無名だが、数多の大人材がいます。
同志が誰もいない山村で、周囲の反対のなか、健気に信心に励んでいる人も多い。皆、民衆の勇者です。その人たちの奮闘が、未来を創り、時代を大きく開いていきます。
したがって幹部の皆さんは、一人ひとりを大切にし、粘り強く励まし、一騎当千の闘将を育ててください。
岩手広布は、私の念願です。近々、必ず岩手にお伺いします」