求道20  2014年7月5日

創価学会の組織は、広宣流布のためにある。つまり、一人ひとりが信心の向上を図るとともに、人びとに仏法を教え、自他共の幸福を築き上げていくためのものである。
いわば、人間を、個々人を、守り、育むのが学会の組織であり、その責任を分かちもち、担うために役職がある。
したがって、役職は人間の上下の関係ではない。万人が皆、平等であるというのが、仏法の教えである。
常に、その原点に立ち返り、励ましと信頼によって、人と人とが結ばれていくならば、組織の形式化や官僚化という弊害を打破していくことができよう。
宮城県幹部会は、勤行のあと、幹部あいさつ、合唱などが続き、伸一の指導となった。
この日、彼が強く訴えたのは、「学会と、同志と、苦楽を共にせよ」ということであった。
「苦しい時に励まし合い、苦難を乗り越え、そして、一緒に楽しみを満喫して生きる─そこに、深く、強い人間の絆が生まれます。
師弟も、師と弟子が苦楽を共にしていくなかで、金剛の絆がつくられていきます。
日蓮大聖人の御生涯は、伊豆流罪、小松原の法難、竜の口の法難、佐渡流罪をはじめ、『其の外の大難数をしらず』(御書一二四〇p)と言われているように迫害の連続でした。
その大聖人に常随給仕され、本当に苦楽を共にされたのが日興上人です。また、四条金吾も、竜の口の法難では、「もし、大聖人が頸を刎ねられるならば自分も命を捨てよう」との覚悟で、馬の轡に
取りすがり、お供をしています。師弟の結合の強さとは、苦楽を共にしようという、同苦の心の強さであるといっても過言ではありません」
また、大聖人は、「若し恩を知り心有る人人は二当らん杖には一は替わるべき事ぞかし」(同一四五〇p)と仰せになっている。
大聖人は、一切衆生を大苦から救うために大難に遭われている。「恩を知るなら、大聖人に代わって、二つのうち一つは杖で打たれるべきではない」と、同苦のなかに真の人間の道があることを教え
られているのだ。