求道24  2014年7月11日

大航海には、当然、風雨も、波浪もある。人の生涯もまた同じである。
幹部になったとしても、人生にあっては、さまざまな困難に直面するものだ。病魔と闘い続けねばならぬこともあろう。事業に失敗したり、失業したりすることもあろう。家庭不和で悩むこともあるかもしれない。
人間が四苦八苦を免れがたい限り、?苦悩との闘争?が生きるということなのだ。だから、さまざまな悩みがあることは、決して恥じるべきことではない。
苦悩をかかえた、ありのままの、裸のままの自分でよいのだ。
大切なことは、どんな時にも、負けない、挫けない、たじろがない強さをもつことである。意気揚々と、宿命の転換をかけて、勇んで広宣流布の大道を進んでいくことだ。
宮城県幹部会で山本伸一は、こう話を締めくくった。
「私の決意は、皆さん方を、断じて守り抜こうということです。皆さん方が、本当に幸福になってくださることこそが、
私の念願であり、また、誓いなんです。その思い以外には、何もありません。
わが宮城の名支部長、名支部婦人部長のご活躍と、ご一家のご多幸を、心よりお祈り申し上げて、私の話とさせていただきます」
幹部会は、全男子部員による「新世紀の歌」の合唱となった。凜々しき丈夫の歌声は、やがて、場内全員の大合唱となって広がった。
「新世紀の歌」は、東北で誕生し、全国に広がった名曲であり、東北の晴れやかな未来を象徴する学会歌である。
同志の熱唱に伸一は、みちのくに昇る、希望の旭日を見た。
幹部会が終了したあと、彼は役員などを招き、感謝の気持ちを託して、「熱原の三烈士」や「荒城の月」などをピアノ演奏した。
その時、男子部の合唱団員が言った。
「男子部の合唱団には、まだ名前がありません。ぜひ、名前をつけてください」
伸一は、即座に答えた。
「【無名合唱団】にしましょう。【無名無冠の真実の英雄】という意味です」