求道28 2014年7月16日
『駿府記』によれば、伊達領内での溺死者は五千人とある。塩害によって、農作物にも甚大な被害をもたらした。
この船を使って海外貿易を計画し、支倉常長らを欧州に派遣したのだ。
なんとしても、仙台を復興させたいとの必死さが、彼の、世界への眼を開かせ、新しき決断を促したにちがいない。
家柄、肩書に目を奪われることなく、人間の力を、真摯に、鋭く見すえて、人を配していく――これは、人事を行ううえで、極めて重要な観点といってよい。
いかなる団体や社会も、真に実力ある人物を見つけ、登用することに最大の努力を払っていかなければ、激動の時代を乗り越えていくことはできない。
繁栄の基は人材にある。
政宗は、詩歌の才もあり、能や料理にも精通していた。
彼は、仙台の伝統となっている七夕も、深く愛でていたといわれる。政宗のそうした素養が基盤となって、文化の薫り高い仙台が創り上げられていったのであろう。
■語句の解説