求道48  2014年8月8日

別海町には、乳製品をはじめ、サケ、エビ、アサリ、ホタテなどの産物がある。
山本伸一は、その話を聞くと語った。
「それらの特産を、もっと宣伝していくことも大事でしょう。
また、そうした食材を使って、別海の名を冠した製品を開発していってはどうでしょうか。『別海羊羹』とか、『別海ケーキ』とか……。
ともかく、懸命に祈り、知恵を絞って、地域が興隆、繁栄していくための道を開いてください。それが、皆さんの使命です」
さらに、この広大な地域の広宣流布を進めていくうえで、何が大切かも訴えた。
「学会員同士が仲良く、どこよりも団結していくことです。
もし、地域の人たちが、学会のことをわからずに非難・中傷したとしても、決して恨んだりしてはいけません。
相手を慈悲で包み込むようにして、粘り強く交流を深め、誠実の行動を通して、学会の理解を勝ち取っていくんです。
そこに、仏道修行があるんです」
烈風の原野に挑み立つ勇気と忍耐なくして、広宣流布の開拓はない。
そして伸一は、「皆さんが、どんなことがあっても負けずに、地域に貢献し、信心の実証を示していくならば、必ず広宣流布は大きく伸展していきます」と励まし、西春別の個人会館を後にした。
彼が、別海町尾岱沼の北海道研修道場に到着したのは、午後八時半過ぎであった。
「やっと着いたね。まず、研修道場の役員の方々にお会いしよう」
伸一は、マフラーを首に巻き、防寒具を着て、建物のなかを回った。
翌日の記念勤行会の準備のために、婦人たちが残っていた。
「本当にありがとう。今日は、早く休んでください。明日、また、お会いしましょう」
『皆、北海の厳しい自然環境に耐えながら頑張り抜き、広宣流布の基盤をつくってくださった尊い方々である…
…』
そう思うと、感謝の念が、熱い感動となって込み上げてくるのだった。