小説「新・人間革命」広宣譜18 2014年 12月8日

青年には、次代の社会、世界を担い立ち、人びとの幸福と平和を実現する使命がある。
もしも、青年が自己の小さな殻に閉じこもれば、社会は希望を失う。青年が理想を捨て
たならば、未来は闇に包
まれる。
山本伸一は、「創価の青年よ。次代建設のリーダーたれ!」と心で叫び祈りつつ、新男
子部歌の作詞作曲にあ
たってきた。
  
 一、若き地涌の 丈夫は
   舞いゆけ大空 空翔ぶ鷲と
   民衆を守りて 正義の羽は
   勇み勇みて 友よ起て
  
 二、見よや彼方に 虹かかり
   いざいざ征かなん 決めたる道を
   地を征く王者と 走りぬ師子は
   朝日夕陽に 友よ起て
  
 三、広布のロマンを 一筋に
   打てよ鳴らせよ 七つの鐘を
   やがては誉れの 凱歌の世紀
   花に吹雪に 友よ起て
  
歌の題名は「友よ起て」とした。
七月三日付の「聖教新聞」に、この歌の歌詞と楽譜が発表された。
「7・3」は、恩師・戸田城聖が軍部政府の弾圧と戦い、二年間にわたる獄中闘争の末
に出獄した日であり、伸一
が選挙違反という無実の容疑で逮捕された日でもある。いわば、学会にとっては、権力の
魔性を粉砕し、民衆勝利
の時代を築く誓いの日である。
ゆえに伸一は、七月三日付の新聞に掲載できるように、歌の制作を進めてきたのだ。
彼は、歌を発表したあとも、多くの人たちに意見も聴き、さらに、曲に手を加えた。そ
して、六日付の「聖教新聞
に再度、歌詞と楽譜を発表したのである。その歌は、まさに、「広布のロマン」に生きる丈
夫たちの、雄壮にして力
強い、誓いの歌となった。
青年とは、広布のロマンに生き抜く人だ。