小説「新・人間革命」大道15 2015年 2月27日

日蓮大聖人は、仰せである。
「弥菩提心強盛にして申せば・いよいよ大難かさなる事・大風に大波の起るがごとし」(御書三二二p)
信心は、難との戦いである。
山本伸一の声は、力強さを増していった。
広宣流布をしようと思えば、反対され、何かと苦労も多いことでしょう。
しかし、その行動は、仏の使いの、地涌の菩薩の行なんです。
ゆえに、勇んで信心の行動を起こす時、わが生命は歓喜に変わっていきます。それが煩悩即菩提に通じていきます。そこに、崩れざる幸福境涯を築く大道があるんです。
広布に生き抜いた福運は、現実に自分の人生のうえに現れ、また、子孫をも遍く潤していくことを強く確信してください。そして、明るく、はつらつと、「団結の小豆島」「福運の小豆島」を建設していってほしいんです。
いかに生きても、一生は一生です。それならば、勇気をもって最高の一生をめざし、共々に、励まし合いながら、
使命の大道を突き進んでいこうではありませんか!」
「はい!」
参加者の決意の声が一つになって響いた。
彼は、大きく頷きながら言った。
「これからも私は、小豆島の皆さんに、お題目を送り続けます。
どうか、皆さんは、うんと長生きして、うんとお題目を唱え、うんと福運を積んでください」
最後に伸一は、明年、小豆島本部として地域フェスティバルを開催してはどうかと提案。賛同の拍手が湧き起こった。
終了後も彼は、小豆島の壮年と婦人の本部長である長井岩雄・花夫妻と懇談した。
「小豆島といえば、小説『二十四の瞳』の作者・壺井栄の故郷として有名です。
二十四の瞳』には、平和への祈りが込められています。その平和と、人びとの幸福を実現するために皆さんがいるんです。
小豆島こそ、皆さんにとっての「我等の天地」です。皆さんの手で、この島を「広布先駆の勝利島」にしてください」