【第12回】 永遠(とわ)に崩れぬ人材の大城を (2015.4.5)

 
人をつくることだ。青年こそ未来だ。一切は人で決まる。
戸田先生は言われた。「苦労しない人間に、いったい何ができるか。だから、なんでもやっておくことだよ」
今の労苦が一生の宝となる。なかんずく広宣流布のために悪戦苦闘することは、最極の「今生人界(こんじょうにんかい)の思出(おもいで)」(御書467㌻、「持妙法華問答抄」)となり、無量無辺の福運となる。
戸田先生の祥月(しょうつき)命日の2日、私は恩師記念会館で勤行・唱題し、追善の祈りを捧げた。戦時中、命がけで立正安国の大願を貫かれた牧口先生、戸田先生を偲(しの)び、平和の誓いを新たにした。
師と共に戦う。師のごとく戦う。ここに学会の原点がある。
師弟の魂を、私は小説 『人間革命』 に留(とど)めた。執筆してきた原稿の綴(つづ)りの表紙に、こう記した。
「死身弘法(ししんぐほう) 不惜身命(ふしゃくしんみょう) 此(こ)の心 学会精神なり」
「昭和54年4月2日」との日付と共に。
最も苦しんだ民衆が最も幸福に輝く社会を築くため、我らは行動する。どんなに厳しい試練があろうと、一歩も退(ひ)かない。
逆境に挑む中でこそ、一人一人が師子に育っていくのだ。
地域へ、世界へ、金剛不壊(こんごうふえ)の信念の人材の波をつくることが希望の未来を開くのである。
 
かつて私は、恩師の誕生日に和歌を捧(ささ)げた。
「関西に 今築きゆく 錦州城(きんしゅうじょう) 永遠に崩れぬ 魔軍抑えて」
今再び、永遠に崩れぬ大城を築き、そびえ立たせるのだ。
御書に「いかなる事ありとも・すこしもたゆ(弛)む事なかれ、いよいよ・はりあげてせむべし」(1090㌻、「兵衛志殿御返事」)と仰せである。戦いは、最後まで執念で攻め抜いた方が勝つ。
地涌の菩薩の大使命を胸に、勇敢に正義を語り切るのだ。
我らには「絶対勝利の信心」がある。今こそ学会精神を燃え上がらせて、皆が青年の心で前進しよう!