【第19回】 師子王の心で大仏法を語れ (2015.6.8)

6月6日は、牧口初代会長の生誕144周年であった。創価の大連帯が平和への光となって五大州に広がる様子を、どれほどお喜びであろうか。戦時中、厳しき弾圧にも屈せず、正義を貫いて殉教された尊いご生涯を偲(しの)び、私は東京牧口記念会館で勤行・唱題した。
「初代会長牧口常三郎先生顕彰室」には、当時、使われていた牧口先生の「御書」が展示されていた。至るところに線が引かれ、書き込みがあり、峻厳(しゅんげん)な研鑽(けんさん)の姿が胸に迫る。
日蓮大聖人が大難の中で認(したた)められた佐渡御書の一節「師子王の如くなる心をもてる者必ず仏になるべし」(御書957㌻)にも朱線が引かれている。
君よ、師子王の心で進め! そう呼び掛けているようだ。
 
57歳の年に入信された牧口先生は北海道、東北、関東、信越、関西、中国、九州、さらに静岡と、全国へ弘教の歩みを運ばれた。
「人生に関する問題は、対話でなくては相手に通じない。 『立正安国論』 も、問答の形式ではないか」
こう先生は語られていた。
軍部に投獄されても、看守や取り調べの検事に対して、堂々と仏法を語り、折伏された。
絶筆となった獄中からの書簡には「カントノ哲学ヲ精読シテ居ル」との言葉とともに「三障四魔ガ紛起(ふんき)スルノハ当然デ、経文通リデス」と記されている。
恐れなき勇気――これこそ、崇高なる創価の魂である。先師のごとく堂々と、我らも仏法を語りたい。大切な友に「あなたの生命に仏界があるのですよ」「題目は宇宙につながる根本法則です」「妙法は生命力の根源なのですよ」と、体験を、確信を、喜びを伝えよう。
きょうという日は二度と来ない。楽しく心広々と、出会いの劇を繰り広げようではないか!
 
偉大なる
師匠もちたる
幸せは
万代までも
我らの誉れと