【第84回】 異体同心の本領発揮を      (2015.10.21)

納得と共感から前進の力が
創価の友は、全員がかけがえのない人材だ。
御聖訓に「皆地涌の菩薩の出現に非ずんば唱えがたき題目なり」(御書1360㌻)と仰せではないか。ゆえに、リーダーは一人一人が地涌の自覚に立てるよう、励ますことだ。
大切なのは、納得と共感である。
「鏡に向かって礼拝を成す時浮べる影又我を礼拝するなり」(同769㌻)と説かれる。
友の生命の仏性を尊敬して、誠実を尽くす振る舞いから、納得と共感は生まれていく。
人に応じ、心に応じ、時に応じ、所に応じた、きめ細やかな激励に、人の心は動くものだ。
その積み重ねこそが前進の力となる。
 
「仲良く」が仏法の根本精神
わが学会は、一閻浮提広宣流布を遂行しゆく、ただ一つの和合僧団である。
「どこまでも仲良く」──ここに限りなく功徳があふれ、拡大が進み、人材が育つ。
大目的を忘れ、小さな感情にとらわれて、皆と団結できなければ、自分が損をする。
戸田先生は語っておられた。
「信心が同じであるがゆえに、互いに嫉《そね》むことなく、憎むことなく、相和《あいわ》して御本尊に仕えまつる。この精神を、和合僧の精神というのである」
我らは「自他彼此の心なく」(同1337㌻)進む同志だ。「心を合わせよう」「皆の心を一つにしていこう」と、異体同心の祈りから出発して、和楽と歓喜の絆を強めゆくのだ。
 
平和を創る人間主義の連帯を
一人一人が勇気をもって立ち上がり、大きく力を合わせれば、世界を変えられる。民衆のスクラムには、いかなる権力も敵わない。
恩師の「地球民族主義」とは、あらゆる差異を超えた、生命という共通の基盤に立って、民衆と民衆が心を結んでいくことだ。
私たちは、人類が夢に見た世界市民の結合を、192カ国・地域に築き上げてきた。
権威主義でもなければ、形式主義でもない。麗しい人間主義の大連帯を、全世界の創価の若人が、いよいよ広げゆく時代である。