【第6回】 恩師と共に功徳満開の春へ (2016.2.13)
巌(いわお)のごとき師であった。
恐(おそ)れなき師子であった。
青年を愛し、青年の未来を信ずる慈父(じふ)であった。
昭和33年(1958年)の3月、戸田先生は後継に広布の印綬(いんじゅ)を託(たく)された。
会館の展示室には、関東の友から届けられた、その当時を描いた絵画が掛けられてあり、妻と共に懐かしく拝見した。
「追撃の手をゆるめるな!」──烈々(れつれつ)たる師の叫びが耳朶(じだ)から離れない。
師匠という大山(だいざん)ありて、弟子の桜は咲く。その爛漫(らんまん)たる勝利の人材の開花を、恩師はどれほどお喜びか。
法華経の化城喩品(けじょうゆほん)には、「在在(ざいざい)の諸仏(しょぶつ)の土(ど)に 常(つね)に師と倶(とも)に生ず」と説かれている。
師弟一体で戦い抜き、師弟不二(していふに)で勝ち切って、正義を打ち立てるのだ。
師の慈愛の深さ、人間味あふるる温かさを思うと、熱いものが込み上げる。
最愛の家族を亡くした方に「本当にかわいそうに」と、わが事のように涙し、とことん励まされる。
苦境(くきょう)の友に心を砕(くだ)かれる姿は、“これほどまでに”と思うほどであった。
一対一の個人指導に全精魂(ぜんせいこん)を注ぎ、不幸にさせてなるものかと大激励された。
ここに学会の生命線がある。師弟の実践がある。
苦悩(くのう)にあえぐ友の幸福を祈り、世界平和を願われた師の心を心とし、私たちは民衆の中へ飛び込むのだ。
「報恩抄(ほうおんしょう)」には、「極楽(ごくらく)百年の修行は穢土(えど)の一日の功徳に及(およ)ばず」(御書329ページ)と仰せである。
恩師が教えてくださった「難を乗り越える信心」そして「異体同心の団結」を断じて忘れてはならない。
共に祈り、共々に語り、広布に走る一日は、黄金の思い出となる。
人を励(はげ)まし育(そだ)てた歴史は、無上の宝と輝(かがや)く。
楽しく、心軽く進もう!
健康の道、使命の道、三世にわたる栄光の道を!
偉大なる
恩師と共に
学会は
三障乗り越え
三類勝ちたり