【第91回】  感謝の心が希望前進の力 (2016.3.2)

 笑顔で親孝行を!
  感謝の人には笑顔がある。喜びがある。成長がある。そして、福運が集まる。
 とりわけ、一番、身近で大切な父母と家族に感謝する心から、幸福も平和も生まれる。
 親孝行していこう!この一念で、明るく賢(かしこ)く温かな振る舞いを心がけてもらいたい。
 御聖訓(ごせいくん)には、「法華経を持(たも)つ人は父と母との恩を報(ほう)ずるなり」(御書152ページ)と仰せである。
 親が信心していても、いなくても、君たちが感謝を込めて唱える題目は、最高の孝養(こうよう)となる。仏道修行の功徳は、全て一家一族に流れ通(かよ)っていくのだ。
 
 人間の中へ民衆の中ヘ
  日蓮大聖人は、若き南条時光(なんじょうときみつ)に「父母の恩」とともに、「一切衆生(いっさいしゅじょう)の恩」を示された。
「生々(しょうじょう)世々に、皆、恩ある衆生であるのだから、『皆が仏になってほしい』と願うべきである」(同1527ページ通解)と御指南(ごしなん)されている。
 陰(いん)に陽(よう)に自(みずか)らを支えてくれている人々の恩を感じられることが、境涯(きょうがい)の深さだ。
 仏法の眼(まなこ)で見れば、人間の縁を、永遠にして無辺の広がりで捉えていくことができる。
 広宣流布とは、「一切衆生の恩」に応えゆく最善の活動である。ゆえに、縁する人を皆、救っていくのだとの菩薩の誓願(せいがん)に立って、人間の中へ、民衆の中へ飛び込んでいくのだ。
 
 拡大と勝利こそ報恩の道
  わが師・戸田先生は、悠然(ゆうざん)と言われた。
「本当の偉さとは、たとえ人にしてあげたことは忘れても、してもらったことは一生涯忘れないで、その恩を返していこうとすることだ」と。
                       
 人間として、最も尊(とうと)く、最も気高(けだか)い宝冠(ほうかん)は、恩を知リ、恩に報(むく)いていく人の頭上(ずじょう)に輝(かがや)く。
 私も、正しき人生の道を教えてくださった戸田先生の大恩に、生涯かけて報(ほう)じゆく闘争(とうそう)を、今も同志と共に貫(つらぬ)いている。
 後継(こうけい)の君たちが限りなく続いてくれることが、私の何よりの誇(ほこ)りである。
 広宣流布の拡大と勝利こそ、最高無上の「報恩」の道であるからだ。