【第53回】生命の宝塔を林立させよ (2017.2.16)

末法に入って法華経を持つ男女の・すがたより外には宝塔なきなり、若し然れば貴賤上下をえらばず南無妙法蓮華経と・となうるものは我が身宝塔にして我が身又多宝如来なり  (阿仏房御書、1304ページ)
 
(通解)
末法に入って、法華経を持つ男女の姿よりほかには宝塔はないのである。
もしそうであれば、身分の貴さや賤しさ、立場の上と下は関係なく、南無妙法蓮華経と唱える人は、その人自身が宝塔であり、また、その人自身が多宝如来なのである。
 
同志への指針
“あなたの生命こそ最極の宝塔なり”と御本仏は語り掛けられた。
妙法は、生命を
蹂躙する魔性を打ち破り、宝塔を自他共に輝かせる哲理だ。
65年前、東西冷戦の渦中、二月闘争に走りゆく私たち青年に、恩師は「地球民族主義」を提唱された。
開かれた対話で差異を超え、生命の宝塔を林立させていく。
地道にして最も力強く、幸と平和の連帯を拡大する道が、ここにある。