2013-02-11から1日間の記事一覧

小説「新・人間革命」 2013年 2月9日 法旗57

自分が弘教した人を、人材に育てようと、懸命に努力し、面倒をみていても、思うに任せぬこともあるだろう。 山本伸一は、一人の人を一人前の信仰者に育て上げることがいかに大変かを、熟知していた。 それだけに、弘教した相手が退転したからといって、自分…

小説「新・人間革命」 2013年 2月8日 法旗56

山本伸一は、「たくさんの人が集まれば、意見が異なるのは当然ではないですか」と言って微笑みを浮かべ、話を続けた。 「学会は、多種多様な人びとが集まって、人間共和を形成しているんです。老若男女がおり、世代も違う。職業も違う。 生い立ちも違う。出…

小説「新・人間革命」 2013年 2月7日 法旗55

組織がなければ、自由でいいように思うこともあるかもしれない。 しかし、善知識の同志が、互いに激励・触発し合い、切磋琢磨していくなかにこそ、信心の成長があるのだ。 さらに山本伸一は、清らかな「水の信心」を貫いていくための大切な場として、学会の…

小説「新・人間革命」 2013年 2月6日 法旗54

創価学会は、不軽菩薩の実践を現代に移した、地涌の菩薩の集いである。 したがって、学会の根本精神は、人を敬うことにある。 人の幸福を願い、実現していくこ とにある。人に尽くしていくことにある。 現代社会にあっては、他者への無関心が進む一方、利害…

小説「新・人間革命」 2013年 2月5日 法旗53

山本伸一が夕食をとることができたのは、松山支部結成十八周年記念勤行会を終えた、 午後八時過ぎであった。管理者室に顔を出し、そこで食事を済ませると、四国婦人部長の佐木昭枝や県婦人部長の田渕良恵らが集まってきた。 この時、婦人部幹部の一人が言っ…

小説「新・人間革命」 2013年 2月4日 法旗52

信仰とは、不信、すなわち揺らぐ心との精神の闘争である。 “自分など、幸せになれないのではないか。何もできやしないのだ”といった心の迷い、弱さを打ち破り、胸中の妙法を涌現させ、絶対的確信を打ち立てる戦いであるといってよい。 山本伸一は訴えた。 「…