2016-04-25から1日間の記事一覧

小説「新・人間革命」 力走26 2016年4月23日

集ったメンバーは、頷きながら、真剣な面持ちで山本伸一の話に耳を傾けていた。 さらに言葉をついだ。 「人間というのは、なかなか自分を見つめようとはしないものです。 皆が団結できず、地域の広宣流布が遅々として進まない組織がある。何人かの幹部に“ど…

小説「新・人間革命」 力走25 2016年4月22日

日蓮大聖人は、「忘れても法華経を持つ者をば互に毀るべからざるか、其故は法華経を持つ者は必ず皆仏なり仏を毀りては罪を得るなり」(御書一三八二ページ)と仰せである。 さらに、同志の怨嫉は、破和合僧となり、仏意仏勅の団体である創価学会の組織に亀裂…

小説「新・人間革命」 力走24 2016年4月21日

山本伸一は、さらに「一生成仏抄」の「仏教を習ふといへども心性を観ぜざれば全く生死を離るる事なきなり、若し心外に道を求めて万行万善を修せんは譬えば貧窮の人日夜に隣の財を計へたれども半銭の得分もなきが如し」(御書三八三ページ)の御文に即しなが…

小説「新・人間革命」 力走23 2016年4月20日

山本伸一たちは、高丘の家から、名張の代表らとの協議会の会場となるドライブインへ向かった。 このドライブインは、高丘秀一郎の弟の生郎が営む店で、車で五分ほどのところにあった。 協議会には、地元の代表のほか、方面・県の幹部も参加することになって…

小説「新・人間革命」 力走22 2016年4月19日

山本伸一を囲んで、高丘宅での語らいは弾んだ。話が「名張」の地名に及ぶと、伸一は言った。 「『名張』というのは、いい名前ではないですか。『名を張る』──堂々と『創価』の名を掲げ、社会にあって、信頼と勝利を勝ち取っていくという気概を感じる地名です…

小説「新・人間革命」 力走21 2016年4月18日

四月二十二日、山本伸一は、翌日に行われる「三重文化合唱祭」に出席するため、三重研修道場を訪問した。 伸一は、研修道場に来ていた高丘秀一郎に声をかけた。 「その後、目の調子は、どうですか」 高丘は、満面の笑みで答えた。 「はい。先生にご指導を受…