2013-03-09から1日間の記事一覧

小説「新・人間革命」 勇将 22 2013年 3月9日

長野栄太は、一九六二年(昭和三十七年)二月、十八歳の時に入会している。 大学の医学部に進む学資を工面するために、工事現場の資材倉庫を警備するアルバイトをしていた時、その建設会社の人から、仏法の話を聞かされたのだ。 工事現場は、建設中の創価学…

小説「新・人間革命」 勇将 21 2013年 3月8日

四国の五大学会の合同結成式で、長野栄太は山本伸一に尋ねた。 「ハンセン病で苦しむ人たちが多い国に渡って、患者を救いたいんです。 でも、すぐに行動すべきかどうか、迷っております」 「妙法の青年医師らしい心意気だね。しかし、決して焦ることはないよ…

小説「新・人間革命」 勇将 20 2013年 3月7日

山本伸一は、坂藤久美の抱負に、何度も頷きながら、耳を傾けていた。 「今、広布第二章の支部制発足にあたり、草創の先輩方の尊い精神をそのまま受け継ぎ、盤石な支部の建設のため、力の限り走り抜いていく覚悟です。 かつて支部婦人部長といえば、学会の『…

小説「新・人間革命」 勇将 19 2013年 3月6日

坂藤久美は、小学二年生の時に、母の弥栄と共に入会している。 弥栄の入会の動機は、自身が病弱であり、久美の妹にあたる次女もまた、 悪性の中耳炎で苦しんでいたことである。自分の体調の悪さに苛立ち、次女の将来を思っては不安にさいなまれる日々であっ…

小説「新・人間革命」 勇将 18 2013年 3月5日

一月二十一日午後、四国研修道場で一月度本部幹部会が盛大に開催された。 四国で本部幹部会が行われるのは、初めてのこととあって、集って来た人の顔は、皆、晴れやかで、誇らかであった。 この本部幹部会は、新支部体制の出発であり、席上、支部長・婦人部…

小説「新・人間革命」 勇将 17 2013年 3月4日

われら創価の団結は、広宣流布という崇高な目的に向かって進もうとする、純粋なる信心の志から生まれる。 同志を、互いに仏・菩薩と見る、真実の尊敬の念から始まる。 強い者に媚びへつらい、弱い人を蔑むような心根や、嫉妬と勝他の炎に胸を焦がす修羅の生…