2015-07-13から1日間の記事一覧

小説「新・人間革命」 革心62 2015年 7月11日

李先念副主席との会見で山本伸一は、中国と米国の関係についても、率直に質問した。 「国交正常化を前提として、中米条約のようなものを結ぶ考えは、おもちでしょうか」 中米の国交については、一九七二年(昭和四十七年)二月に、ニクソン大統領が訪中。 そ…

小説「新・人間革命」 革心61 2015年 7月10日

山本伸一は、李先念副主席の話に、思わず身を乗り出していた。 「大事なご意見です。それで、留学生の数は、何人ぐらいをお考えでしょうか」 「留学生は数百にとどまらず数千、いや、一万人ほどになるかもしれません」 「それは、日本だけの数でしょうか」 …

小説「新・人間革命」 革心60 2015年 7月9日

帰国前日の九月十九日、山本伸一は、午前九時半から人民大会堂で、副総理でもある李先念党副主席と会見した。 副主席とは初訪中の折、二時間余にわたって語り合っている。 伸一は、激務の日々を送る副主席の健康を気遣い、こう語り始めた。 「私は政治家で…

小説「新・人間革命」 革心59 2015年 7月8日

図書贈呈式に続いて、山本伸一たちは北京大学構内にある「臨湖軒」に招かれ、交歓のひと時をもった。 日本語科の学生らが、沖縄民謡の「安里屋ユンタ」や、「故郷」を日本語で披露。教職員らの歓迎演奏もあった。 その夜、宿舎の北京飯店に、四人の青年が訪…

小説「新・人間革命」 革心58 2015年 7月7日

十八日の午後四時過ぎ、山本伸一は、創価大学の創立者として北京大学を訪問した。 四年前の訪中で、日中の文化交流のために、同大学へ五千冊の日本語書籍を贈呈したのに続いて、今回は、自然科学の専門書など千二百冊を寄贈することになっていた。 周培源学…

小説「新・人間革命」 革心57 2015年 7月6日

鄧穎超は、自分のことだけでなく、中日友好協会の林麗ウン理事も、全国婦女連合会の執行委員に就いたことを語った。 林麗ウンは、周恩来総理と山本伸一が会見した際、通訳を務めた女性である。 歓談の半ば、伸一と同じテーブルに着いていた孫平化秘書長が、…