2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

小説「新・人間革命」 奮迅 27 2013年6月4日

初の「足立会」の集いには、初代足立支部長・婦人部長であった藤川秀吉・多恵夫妻の元気な姿もあった。 席上、あいさつした山本伸一は、参加者に親しみのこもった視線を注ぎながら語った。 「皆さんは、戸田先生の薫陶を受けて育った『学会の宝』の方々です…

小説「新・人間革命」 奮迅 26 2013年6月3日

藤川秀吉が足立支部長に就任して間もないころ、山本伸一は、三分刈りにしている藤川の頭を見て、東京・西神田の学会本部で尋ねたことがあった。 「藤川さんは、どうしていつも、三分刈りにされているんですか」 「溶接の仕事をするには、短い三分刈りの方が…

【第2回】 社会の勝利者と光れ  (2013.5.29)

天晴れぬれば地明かなり法華を識る者は世法を得可きか(観心本尊抄、254㌻) 通解 天が晴れるならば、地はおのずから明らかとなる。同様に、法華経を知る者は世間の法をも、おのずから得るであろう。 同志への指針 妙法は太陽である。社会の大地を明るく照ら…

小説「新・人間革命」 奮迅 25 2013年6月1日

牧口常三郎から、必ず難が競い起こると聞かされていた藤川多恵は、牧口らが逮捕された時、〝先生のおっしゃった通りになった〟と思った。 むしろ、仏法への確信を強め、懸命に題目を唱え、信心を貫いた。 彼女の溶接技術も、次第に向上し、蓄えもできるよう…

小説「新・人間革命」 奮迅 24 2013年5月31日

藤川多恵は、汗と涙にまみれながら、慣れぬ溶接の仕事を続けた。技術の習得もできていない主婦が、受け継いだ家業である。 注文を受け、納品しても、不適格だといって返品されることも多かった。 心細かった。生きていく自信さえも失いかけていた。 そのころ…

小説「新・人間革命」 奮迅 23 2013年5月30日

「善と悪のあいだには一瞬の休戦もない」(注)とは、十九世紀のアメリカの思想家ソローの箴言である。 広宣流布の活動は、仏の軍と魔軍との熾烈な攻防戦である。ひとたび戦いを起こしながら、油断し、手を抜けば、悪の跳梁を許してしまい、待っているのは敗…

小説「新・人間革命」 奮迅 22 2013年5月29日

山本伸一は、車で荒川文化会館の周辺を巡りながら、話を続けた。 「会員七十五万世帯の達成は、戸田先生の人生の総仕上げとなる戦いだった。 なんとしても、この昭和三十二年(一九五七年)中には、それを成し遂げ、先生にご安心していただきたかった。 そし…

小説「新・人間革命」 奮迅 21 2013年5月28日

山本伸一は、言下に答えた。 「みんなに、絶対に幸せになってもらいたいという一念です。あのころ、どの人も貧しく、失業や病、家庭不和など、さまざまな悩みをかかえ、宿命に押しつぶされそうだった。 それを打ち破り、宿命を転換していく道は、皆が地涌の…

小説「新・人間革命」 奮迅 20 2013年5月27日

各方面や県などで、新出発の支部長会が行われ、さらに支部結成大会が盛大に開催され、広布第二章の「支部制」は、好調なスタートを切っていった。 二月一日、山本伸一は、宗門との打ち合わせのために、東京・墨田区向島の寺院を訪れた帰途、三月末に落成する…

小説「新・人間革命」 奮迅 19 2013年5月25日

支部という活動推進の大切な要となる組織のリーダーとして、広宣流布を担っている支部長、支部婦人部長の苦労は、並大抵のものではあるまい。 自身も若くして支部長代理として、個人指導に、座談会にと奔走した山本伸一は、その大変さを、身に染みて感じてい…

大白蓮華 2013年(平成25年)6月号(No.762)

大白蓮華 2013年(平成25年)6月号(No.762) 創価の母と幸福勝利の大道を! 創価学会名誉会長 池田大作 人生の最高の楽しみとは何か? それは、「苦難に打ち勝つことです」──こう答えたのは、目と耳と口の三重の障がいにも負けず、社会への信念の貢献(こ…